【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,870.16  △448.23 (7/9)
NASDAQ: 14,701.92  △142.13 (7/9)

1.概況

先週末の米国市場は米長期金利の低下が一服したことで景気減速懸念が後退し景気敏感株を中心に買い戻しが入ったことで大幅反発となり、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。35ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に460ドル高余りまで上昇した後一旦伸び悩みましたが、大きく押すことなく堅調に推移すると取引終盤には471ドル高まで上昇しました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局448ドル高の34,870ドルとなり2日に付けた史上最高値(34,786ドル)を更新して取引を終えています。

また、S&P500株価指数も48ポイント高の4,369ポイントとなり7日に付けた史上最高値(4,358ポイント)を上回ったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も142ポイント高の14,701ポイントとなり同じく7日に付けた史上最高値(14,665ポイント)を更新しています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでも金融が3%近く上昇したほか、素材とエネルギーも2%高となり、資本財・サービスと不動産も1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中28銘柄が上げました。そのなかでも長期金利の低下が一服したことを受けてゴールドマン・サックス(GS)が3%以上上げ上昇率トップとなったほか、JPモルガン・チェース(JPM)も3%を超える上昇となりました。また、トラベラーズ(TRV)も3%を上回る上昇となり、ダウ(DOW)とアメリカン・エキスプレス(AXP)、キャタピラー(CAT)、ウォルト・ディズニー(DIS)、ハネウェル・インターナショナル(HON)も2%以上上げています。一方でセールスフォース・ドットコム(CRM)とメルク(MRK)が小幅に下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、景気敏感株に買いが入るなか非鉄大手のアルコア(AA)が6%近く上げ、鉄鋼大手のUSスチール(X)も8%を超える上昇となりました。さらに決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったジーンズ大手のリーバイ・ストラウス(LEVI)も1%以上上げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.07%高い1.36%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場で主要3指数が揃って史上最高値を更新したことを受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の28,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)