日経平均株価の上値が重たい状態が続いています。先週は5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線と3本すべての移動平均線を下回って終えており、その流れが続く結果となりました。では、チャートを見ながら先週の値動きを振り返ると同時に、今後の展開についても考えてみたいと思います。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤い丸=埋まっていない窓

前回の振り返り

先週は3本の移動平均線全てを下回ったまま終えていましたが、下向きに変化した5日移動平均線が上値の抵抗になると、窓こそ発生しませんでしたがそのままじわじわと押し返される展開となりました。また、チャートを見ると下値の支持線に接近しているのが分かります。

さらに移動平均線を見ると、5日移動平均線のほか、25日移動平均線と75日移動平均線も下向きに変化しており、緩やかな下降トレンドが発生していると考えられます。

そのような中、今回はもう1本、新たな支持線を追加したいと思います。理由は既に引かれた下値支持線に接近していることから、5月13日の終値と6月21日の終値を結んだ支持線にも注目する必要があると考えたからです。また、すでにある下値支持線は5月の大型連休明け後や6月21日の下落時にそれぞれ破られており、新たなサポートラインが必要になるのではないかとも考えました。

今後の展開について

さて、そこで今後の展開についてですが、仮にこのまま下落が続いた場合、既存の下値支持線と新たに追加した下値支持線のどちらかで下げ止まるかが注目ポイントになると思われます。

仮にこの2本の支持線のどちらかがサポートになって下げ止まるようですと、株価水準は切り下がることになるものの三角もち合いが形成されることになります。

その反面、これらの支持線を終値で割り込んでしまうようですと、もち合いを下放れることになることが考えられ、28,000円を割り込んで、5月13日の安値に接近することも視野に入るのではないかと思われます。

いずれにしても、日経平均株価はトレンドが崩れるのか、あるいはもち合いが続くのかといった重要局面を迎えていますので、その方向性がはっきりするまで大きなポジションを持たないよう注意したいところです。