【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,874.24  ▼71.34 (6/23)
NASDAQ: 14,271.73  △18.47 (6/23)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は景気敏感株に利益確定の売りが出て3日ぶりに反落となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角に買いが入り3日続伸となり史上最高値を更新しました。2ドル高とほぼ横ばいでスタートしたダウ平均はしばらく前日終値を挟んで揉み合う展開が続きましたが、昼前頃から売りが優勢になると引けにかけてやや下げ幅を広げ結局71ドル安の33,874ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も4ポイント安の4,241ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は18ポイント高の14,271ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

6月の米製造業PMI速報値は62.6と製造業全体をカバーするために改定された2009年1月以降で過去最高となり市場予想を上回りました。一方で5月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比5.9%減の76万9000戸となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業や素材、生活必需品などの8業種が下げ、公益事業は1%余り下落しました。一方で一般消費財・サービスと金融、エネルギーの3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中23銘柄が下げました。そのなかでもスリーエム(MMM)とIBM(IBM)、インテル(INTC)が1%以上下落し、シスコシステムズ(CSCO)も1%近く下げています。一方でウォルト・ディズニー(DIS)が1%余り上げ、ゴールドマン・サックス(GS)とアメリカン・エキスプレス(AXP)も1%近く上昇しました。ダウ平均構成銘柄以外では、前日に3万ドルを5ヵ月ぶりに下回った暗号資産のビットコイン相場が持ち直したことで多額のビットコインを保有する電気自動車のテスラ(TSLA)が5%以上上げました。半導体メモリーのマイクロン・テクノロジー(MU)も3-5月期の決算が会社予想を上回るとの指摘を受けて2%近く上昇しました。ハンバーガーチェーンのシェイクシャック(SHAK)も中国での出店を増やす計画を発表したことで3%近く上昇しました。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い1.48%となりました。ドル円は円安に振れ111円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が反落となったことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)