【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 34,599.82  ▼30.42 (6/8)
NASDAQ: 13,924.91  △43.19 (6/8)

1.概況

米国市場は新たな材料に乏しく売り買いが交錯し小幅に高安まちまちとなりました。15ドル高でスタートしたダウ平均は直ぐにマイナスに転じると昼前に177ドル安まで下落しましたが、その後持ち直すと前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となり結局30ドル安の34,599ドルで取引を終え続落となっています。一方でS&P500株価指数が0.7ポイント高の4,227ポイントと反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も43ポイント高の13,924ポイントとなり3日続伸となっています。

2.経済指標等

4月の米貿易収支の赤字額は前月比8.2%減の689億ドルとなり過去最高だった前月から減少し市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち一般消費財・サービスやエネルギー、不動産などの6業種が上げ、一般消費財・サービスは1%近く上昇しました。一方で公益事業や生活必需品、ヘルスケアなどの5業種が下げ、公益事業は1%近く下落しました。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はプロクター・アンド・ギャンブル(PG)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が1%を超える下落となり、ゴールドマン・サックス(GS)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も1%近く下げました。一方で原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)が1%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、ディスカウントストア大手のターゲット(TGT)が投資判断と目標株価の引き上げを受けて2%近く上昇しています。また、デルタ航空(DAL)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて2%余り上げています。半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)は今年後半にDRAMの需要が弱まり価格が下がるとの株式調査会社の見通しを嫌気して4%以上下げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い1.53%となりました。ドル円は109円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)