【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,756.39 △179.35 (6/4)
NASDAQ: 13,814.49 △199.98 (6/4)
1.概況
先週末の米国市場は米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を下回ったことで量的緩和の縮小観測が後退し長期金利が低下したことからハイテク株に買いが入り反発しました。41ドル高でスタートしたダウ平均は160ドル高程度まで上昇した後一旦伸び悩み昼前に80ドル高余りまで上げ幅を縮めましたが、午後に入って持ち直すと引け間際に195ドル高まで上昇し結局179ドル高の34,756ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も199ポイント高の13,814ポイントとなり1%を超える上昇となっています。
2.経済指標等
5月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比55万9000人増に止まり市場予想を下回りました。失業率は5.8%と前月から0.3ポイント低下し市場予想を上回る改善となっています。また、4月の米製造業受注は前月比0.6%減となり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げ、情報技術が2%近く上昇したほか、コミュニケーション・サービスも1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ハイテク株に買いが入るなかダウ平均構成銘柄ではセールスフォース・ドットコム(CRM)が3%近く上げ上昇率トップとなったほか、マイクロソフト(MSFT)とインテル(INTC)も2%以上上げました。アップル(AAPL)も2%近く上げ、シスコシステムズ(CSCO)も1%を超える上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外でも電気自動車のテスラ(TSLA)が4%を上回る上昇となり、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が2%近く上げています。半導体株も堅調でエヌビディア(NVDA)が3%を超える上昇となり、マイクロン・テクノロジー(MU)とクアルコム(QCOM)も2%前後の上昇となっています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は米雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を下回ったことで0.07%低い1.55%となりました。こうしたなかドル円は円高に振れ109円台半ばで推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の29,000円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)