先週末の日経平均600円高は少々やり過ぎの感があるとしても、相場の地合いはだいぶ良くなった。日経平均の日足ローソク足を見ると陽線が連続して並んでいる。先高観の表れであろう。好地合いのなか、今週の日本株相場は戻りを試す展開が見込まれる。大きな背景は、①遅れていたワクチン接種がようやく前進し始めたこと、②東京や大阪で感染者数のピークアウトの兆しが見え始めたことだ。

5月31日に期限を迎える予定だった東京や大阪などへの緊急事態宣言は6月20日まで再延長される。しかし、一方では百貨店など大型商業施設への休業要請を緩和する動きも見られる。緊急事態宣言は相場の悪材料にはならないだろう。

インフレ懸念も後退している。前週末に発表された4月のPCEコアデフレーターは前年同月比3.1%上昇し市場予想を上回ったが、長期金利は落ち着いた動きだった。

今週は月末月初週で重要指標の発表が目白押し。31日に4月鉱工業生産、中国5月製造業PMI、6月1日に、中国5月財新製造業PMI、米5月ISM製造業景況指数、2日に米地区連銀経済報告(ベージュブック)、3日に米5月ADP雇用リポート、米5月ISM非製造業景況指数、4日に米5月雇用統計。もともとぶれやすいNFPは前月の反動もあって上振れする可能性が高いので警戒したい。

日経平均の一目均衡表の雲は31日に<ねじれ>を迎える。

出所:Bloomberg

 雲の<ねじれ>は相場の転換点になる。前回はその雲のねじれの隙間から下方に急落した。今度はその間隙を縫って上に抜けるか?それともここまで連騰で戻してきた上昇基調が転換するのか。どちらのシナリオもあり得るので両論併記としておく。

今週の予想レンジは2万8800円~2万9500円とする。