【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,800.60  △297.03 (4/9)
NASDAQ: 13,900.19  △70.88 (4/9)

1.概況

先週末の米国市場は新型コロナウイルスのワクチン普及に伴う経済活動再開や金融緩和継続への期待から続伸し、ダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新しました。ダウ平均は22ドル高でスタートすると朝方に150ドル高程度まで上昇した後一旦伸び悩み30ドル高程度まで上げ幅を縮めましたが、徐々に持ち直すと引けにかけて一段高となり結局297ドル高の33,800ドルと3日続伸となり5日に付けた史上最高値(33,527ドル)を更新して取引を終えています。

また、S&P500株価指数も31ポイント高の4,128ポイントとなり3日連続で史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も70ポイント高の13,900ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等

3月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.1%上昇し市場予想を上回りました。2月の米卸売在庫も前月比0.6%増となり市場予想を上回りました。一方で米卸売売上高は前月比0.8%減となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、一般消費財・サービスとヘルスケアが1%を超える上昇となったほか、資本財・サービスと情報技術も1%近く上げています。一方でエネルギーと公益事業、生活必需品の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では目標株価の引き上げを受けてハネウェル・インターナショナル(HON)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が3%余り上げました。また、ハイテク株が買われセールスフォース・ドットコム(CRM)が3%高となったほか、アップル(AAPL)も2%高となっています。さらにインテル(INTC)も2%近く上げ、マイクロソフト(MSFT)は1%高となり連日で上場来高値を付けています。一方でウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、ボーイング(BA)が1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、労働組合結成の是非を問う従業員投票が反対多数で否決されたことでアマゾン・ドット・コム(AMZN)が2%を上回る上昇となり、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も1%近く上げ上場来高値を更新しています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.04%高い1.66%となりました。ドル円は109円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が30,000円の大台を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)