【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,527.19 △373.98 (4/5)
NASDAQ: 13,705.59 △225.49 (4/5)
1.概況
米国市場は先週末に発表となった米雇用統計や昨日発表の米ISM非製造業景況感指数が良好な結果となったことを好感して大幅続伸となり、ダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新しました。ダウ平均は69ドル高でスタートすると上げ幅を広げ昼過ぎに464ドル高まで上昇した後伸び悩みましたが堅調に推移すると結局373ドル高の33,527ドルと続伸となり3月29日に付けた史上最高値(33,171ドル)を更新して取引を終えています。また、S&P500株価指数も58ポイント高の4,077ポイントと3日続伸となり4月1日に付けた史上最高値(4,019ポイント)を上回っています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も225ポイント高の13,705ポイントとなりこちらも3日続伸となっています。
2.経済指標等
3月の米ISM非製造業景況感指数は63.7と前月から大きく上昇し市場予想も上回り統計開始以来で最高となりました。一方で2月の米製造業受注は前月比0.8%減となり市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち10業種が上げ、一般消費財・サービスとコミュニケーション・サービス、情報技術が2%以上上昇しました。一方でエネルギーが2%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
消費関連株やハイテク株が高くダウ平均構成銘柄ではウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が4%近く上げ上昇率トップとなったほか、インテル(INTC)も3%余り上げました。また、ウォルマート(WMT)とマイクロソフト(MSFT)も3%近く上げ、マイクロソフトは上場来高値を更新しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が4%以上上げ上場来高値を更新したうえ、フェイスブック(FB)も3%を超える上昇となりこちらも上場来高値を更新しています。電気自動車のテスラ(TSLA)も1-3月期の世界の販売台数が市場予想を大幅に上回ったと発表したことで4%を上回る上昇となっています。さらに米疾病対策センター(CDC)が新型コロナウイルスのワクチンを接種すれば検査や自主隔離なしで米国内を旅行できるとの新指針を示したことでクルーズ船株や空運株が高く、クルーズ船株ではノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングス(NCLH)が7%余り上げ、カーニバル(CCL)も4%以上上げています。ロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)も3%近く上昇しました。空運株ではデルタ航空(DAL)が3%近く上げ、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も2%を超える上昇となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い1.70%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)