【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  32,731.20   △103.23  ( 3/22 )
NASDAQ:  13,377.54   △162.31  ( 3/22 )

1.概況

米国市場は長期金利の低下を受けてハイテク株に買いが入り上昇しました。ダウ平均は26ドル安でスタートし朝方に115ドル安まで下落する場面もありましたが、まもなくしてプラスに転じるとじりじりと上げ幅を広げ取引終盤には一時182ドル高まで上昇しました。その後ダウ平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの結局103ドル高の32,731ドルで取引を終え3日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も162ポイント高の13,377ポイントと続伸となり1%を超える上昇となっています。

2.経済指標等

2月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比6.6%減の622万戸となり市場予想を上回る減少となりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、情報技術が2%近く上昇したほか、生活必需品と不動産も1%以上上げています。一方で4業種が下げ、金融とエネルギーが1%以上下落しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではハイテク株に買いが入るなかインテル(INTC)とアップル(AAPL)が3%近く上げたほか、シスコシステムズ(CSCO)とマイクロソフト(MSFT)も2%以上上昇しました。ダウ平均構成銘柄以外でも半導体大手のエヌビディア(NVDA)とクアルコム(QCOM)が2%を超える上昇となり、自社株買いを発表した半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズ(AMAT)も4%近く上げています。動画配信のネットフリックス(NFLX)と電気自動車のテスラ(TSLA)も2%を超える上昇となっています。

一方で長期金利の低下を受けてJPモルガン・チェース(JPM)とバンク・オブ・アメリカ(BAC)が2%以上下げ、ゴールドマン・サックス(GS)とシティーグループ(C)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)も1%を超える下落となっています。さらに欧州の主要国で新型コロナウイルスの変異種の感染拡大による外出規制が再開されるなか空運株が安く、アメリカン航空グループ(AAL)とユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が4%以上下げています。クルーズ船のカーニバル(CCL)やロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)も売られ、カーニバルが5%余り下げ、ロイヤル・カリビアン・クルーズも2%安となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.03%低い1.69%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)