過去9年で2勝7敗、3月はBTC(ビットコイン)のパフォーマンスが悪くなる傾向
今日から3月です。BTC(ビットコイン)のパフォーマンスが悪くなる傾向がある時期に入ります。
2月の最終週は久しぶりに陰線で引けてBTC/JPYは615万円→460万円と25%以上の調整を強いられました。過去9年の間BTC/JPY月足の3月は、陰線が頻出する月で、成績は2勝7敗です。(陽線は2013年と2019年の2回のみ)
チャート形状や直近の金融市場の不穏な様子を考慮すると、2021年の3月も陰線となるのか?と考えてしまいます。
但しポジティブ要因もあります。実は4月以降、BTCのパフォーマンスは1年で最もパフォーマンスが良い時期になります。
特に4~6月期は月足陽線傾向が強く、その中でも4月は大きく伸びる傾向があるのです。
具体的な数字で表しますと、4月は7勝2敗と陽線になった実績は、3月と真逆となります。資金が流入しやすい時期なのでしょうか?
2月26日に米追加経済対策の1.9兆ドル予算案が下院を通過
さて、金融市場では2月26日金曜日に米追加経済対策の1.9兆ドル予算案が、下院を通過しました。イエレン財務長官もTwitter上で、この結果に讃辞を送っています。
そして残る最大の関門である上院通過には、民主党議員全員の賛成票が必要になります。(上院議席が50:50のため。)しかし、下院では民主党議員が2名反対票に投じたことを考えると、上院もまた一筋罠にはいかないかもしれません。(私個人的には、米国のインフレ懸念を考えると、反対票を投じるのも真っ当な行動だと思います。)
いずれにせよ、追加経済対策の上院審議は、ある程度時間がかかることも考慮しておいたほうが良いでしょう。上院の交渉が長引き、3月中に上院通過が難しくなる、などとの報道がされたタイミングでは、金融市場がさらに軟調に推移することが想定されますので、BTCも軟調に推移するでしょう。よって、新規で買い向かうタイミングの考え方としては、このタイミングかも知れません。
私自身の相場の考え方としては、その後、4月には結局法案が通り、再び上昇基調に回復すると考えています。
これらを踏まえてテクニカル分析について解説します。
BTC/JPYは、RSIの水準に注意
BTC/JPY 週足RSIは、まだ70以上
まずBTC/JPY週足からみていきましょう。価格だけでみますと、下落幅が大きいように見えますが、まだ週足1本レベルの陰線のみです。今週、来週と陰線、陽線を繰り返し出現させて投資家を苦しめるかもしれません。1週間の急落で騒ぐにも時期尚早に感じます。
RSIは現状ではまだ70以上で推移していますので、50ぐらいまで軟化してほしいと私は考えています。当コラムをご愛読頂いている皆様には、常に冷静にマーケットと対峙いただきたいと思います。
BTC/JPY 日足でサポートラインを確認
サポートラインの435~440万円は、絶好の機会になるように感じます。こちらは先週も先々週もお知らせしている通り、ずっと待ち続けている待望のサポートラインです。
BTC(ドル建て)では4万ドルに近づきますので、心理的な節目になりやすいでしょう。仮にここを割り込む場合、次は400万円手前がサポートラインだと考えます。
1月からドル/円レートは上昇気味ですので、ギリギリまで引きつけても問題ないように考えます。そしてBTC/JPYが435万円まで下落しますと、ちょうど高値から30%の調整になります。
ボリンジャーバンドも比較的まだ広めに推移しているため、テクニカル的にはそこまで下落トレンドはすぐに開始されないように感じます。よって、逆張りの買いトレードの条件は比較的多く揃っている印象です。今週もこのBTC/JPYが435~440万円の水準となるまで待つのがよいのではないかと考えます。
BTCよりも調整が深いETH(イーサリアム)
続いてETH/JPY日足について解説します。下落相場ではいつもBTCよりアルトコインの下落率のほうがは高くなる傾向にあります。
直近、大きく上昇しすぎた分、その反動が大きくなるのでしょう。
そのアルトコインの中でもETHは、支持者も多いことから時価総額の下落は他と比べてまだ限定的です。それでも直近高値からすでに35%以上下落しているので、ボラティリティには引き続き、注意したいところです。
BTC/JPYの押し目が440万円にまで下押しする場合、これらを加味して、ETH/JPYの安値はもう少し深い調整になると考えています。
私自身の考え方としては、さらにここから15~20%の調整があると考えており、直近安値の14万円付近からさらに20%程度の下落で計算すると、11万円台前半になります。
またサポートラインもちょうどこの付近に引くことができます。テクニカル的にもエントリーしやすい水準ではないでしょうか。
冒頭でも解説した通り、3月はパフォーマンスが悪くなる傾向があります。しかしながら、4月の上昇確率を考慮すると、検討のタイミングになるのではないでしょうか。
ぜひチャンスを逃さないようにマーケット動向を注視しましょう。