暗号資産の上昇再燃

暗号資産、ビットコイン(BTC)が、米電気自動車(EV)メーカー、テスラの投資発表などをきっかけに最高値を更新してきた(図表1参照)。そして、これによって、BTC/米ドルは90日MA(移動平均線)を50%以上といった具合に、改めて大きく上回ってきた(図表2参照)。

【図表1】BTC/米ドルと90日MA (2017年1月~)
出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成
【図表2】BTC/米ドルの90日MAからのかい離率 (2017年7月~)
出所:リフィニティブ社データをもとにマネックス証券が作成

2017年以降で見る限り、BTC/米ドルがこんなふうに90日MAを50%以上といった具合に大きく上回ったことは少なかった。その意味では、短期的な「上がり過ぎ」懸念が強くなっている可能性がありそうだ。

ちなみにこれまでは、90日MAを上回ってから、1ヶ月以内に90日MAからのかい離率は100%前後でピークアウトしてきた。これを今回に当てはめると、BTC/米ドルの「上がり過ぎ」相場は3月上旬にかけて、5万ドル前後でピークアウトするといった見通しになる。

今回のように、BTC/米ドルの「上がり過ぎ」がいっぺんに修正へ向かわず、修正の本格化が、いわゆる「二番天井」を経ることは、とくに珍しくなかった。そして、為替や株価も、BTC/米ドルが「二番天井」後に下落に転じた中で、米ドル安、株安が広がるのが基本だった。