今日は立春。立春とは、現代日本に於いては国立天文台の観測によって「太陽黄経が315度になった瞬間が属する日」としており、今年はその瞬間が2月3日23時59分で、36年間続いた2月4日の立春ではなく、1984年以来実に37年ぶりの2月3日の立春なのだそうです。なんか宇宙的、科学的で素敵ですね。

立春と云えば、古今集春歌二首目にある紀貫之の歌。「袖ひちてむすびし水のこほれるを春立つけふの風やとくらむ」ーこの歌のことは何度もつぶやきで書いているのですが、凍っていた水を立春の風が溶かしていく、ただそれだけの歌です。しかし、氷という動かない個体が、風という目に見えないエネルギーのようなものに触れられて、水という動きのある液体に変わっていく。春立つという言葉が、キラキラとしたイメージを持たせる。冬から春への再起動、躍動、希望を感じさせる歌で、私は大好きです。

今日は東京は晴天。とっても綺麗な青空です。アメリカでは、mRNAワクチンのおかげか、新型コロナの陽性者数が激減し始めた地域もあるようです。全国的に、全世界的に、春が訪れることを、願いたいと思います。