【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 31,060.47  ▼8.22 (1/13)
NASDAQ: 13,128.95  △56.52 (1/13)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。足元で上げが目立っていた景気敏感株に利益確定売りが出てダウ平均は小幅に反落となりましたが、金利低下を受けてハイテク株が買われたことでS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は続伸となりました。16ドル高でスタートしたダウ平均は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開がしばらく続きましたが、昼過ぎから買いが優勢になると取引終盤には84ドル高まで上昇する場面もありました。しかし、引けにかけて上げ幅を縮めるとマイナスに転じ結局8ドル安の31,060ドルで取引を終えています。

一方でS&P500株価指数が8ポイント高の3,809ポイントとなったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も56ポイント高の13,128ポイントとなっています。

2.経済指標等

2020年12月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.4%上昇し市場予想を上回りました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比1.6%上昇し市場予想と一致しています。また、2020年12月の米財政収支は1440億ドルの赤字となりました。さらに米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備理事会(FRB)は、米国の経済活動は大半の地区で緩やかに増加したが状況にばらつきがあるとしています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げました。そのなかでも公益事業が2%近く上昇したほか、不動産も1%以上上げています。一方で素材や資本財・サービスなどの4業種が下げ、素材は1%余り下落しました。

4.個別銘柄動向

インテル(INTC)が7%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。最高経営責任者(CEO)が2月に退任すると発表したことで新しいCEOの下で業績が回復するとの期待が高まりました。また、ハイテク株が買われるなか動画配信のネットフリックス(NFLX)が3%近く上げたほか、アップル(AAPL)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)も1%を超える上昇となっています。さらにゼネラル・モーターズ(GM)も投資判断の引き上げを受けて2%近く上げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い1.08%となりました。ドル円は103円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことで小動きでのスタートが予想されます。短期的な過熱感も意識されるなかで日経平均が昨日までの堅調な地合いを維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)