【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,069.79  ▼148.47 (12/7)
NASDAQ: 12,519.95  △55.71 (12/7)

1.概況

米国市場は高安まちまちとなり、新型コロナウイルスの感染拡大を嫌気してダウ平均とS&P500株価指数は反落となりましたが、主力ハイテク株の一角が買われナスダック総合株価指数は続伸となり史上最高値を更新しました。14ドル高でスタートしたダウ平均は寄り付きを高値に取引開始直後に下落に転じるとまもなくして180ドル安程度まで下げ幅を広げました。その後一旦下げ渋ったダウ平均ですが午後に入って再び下げ幅を広げると一時は251ドル安まで下落し節目の30,000ドルを割り込みました。しかし、引けにかけて持ち直すと結局148ドル安の30,069ドルと30,000ドルを維持して取引を終え5日ぶりに反落となっています。

また、S&P500株価指数も7ポイント安の3,691ポイントと反落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は55ポイント高の12,519ポイントと3日続伸となり先週末に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

10月の米消費者信用残高は前月比72億ドル増の4兆1642億ドルに止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、エネルギーが2%を超える下落となったほか、不動産も1%近く下げました。一方でコミュニケーション・サービスと公益事業、情報技術の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均は30銘柄中24銘柄が下げました。そのなかでもインテル(INTC)とダウ(DOW)が3%を超える下落となったほか、シェブロン(CVX)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%以上下げています。一方で投資判断と目標株価の引き上げを受けてボーイング(BA)が2%を超える上昇となり、アップル(AAPL)とナイキ(NKE)も1%以上上げました。

ダウ平均構成銘柄以外では主力ハイテク株の一角が高く電気自動車のテスラ(TSLA)が7%余り上げたうえ、新型コロナウイルスの感染拡大で巣ごもり消費関連に物色が向かい動画配信のネットフリックス(NFLX)も3%を超える上昇となっています。さらに半導体のブロードコム(AVGO)が目標株価の引き上げを受けて2%以上上昇し上場来高値を更新しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い0.92%となりました。ドル円は104円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場でダウ平均が反落となったことから下落してのスタートが予想されます。日経平均は節目の26,500円を割り込みそうですが、そうしたなかで押し目を拾うような動きがみられるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)