ビットコインの時価総額が、史上最高値になりました。2017年12月の方が、ビットコイン1枚自体の価格では高いですが、1枚の価格x総発行枚数で時価総額を計算すると、昨晩以来、今の方が高いです。その額およそ35兆円。世界中で今までに採掘された金の時価総額は約900兆円と云われているので、ビットコインの時価総額はその4%弱になります。
ビットコインは既にその生涯発行量の9割弱がマイニングされています。一方、金はまだまだ採掘されるかも知れません。ビットコインはいずれデジタル的に「価値」を保存する主要な方法となる可能性があり、そうなるとその時価総額は金のそれと同程度になる、即ち今よりも価格は25倍になる、などの説もありますが、科学的な根拠はありません。然しながら、ビットコインの時価総額が金の4%にまで来たと云う事実は、それなりの重さがあると思います。
3年前に戻っただけかも知れません。しかし3年前と大きく違うことが少なくとも3つはあります。1.ビットコインの買い手が、新しもの好きやエンジニアなどの個人ばかりだけでなく、アメリカの大きな企業や基金などが含まれていること、2.コロナ禍の中で各国中央銀行が大量のお金をマーケットに供給した結果、マーケット全体で行き先を探しているマネーの総量が格段に増えていること、3.コロナ禍の中で非接触の支払い手段へのニーズが高まり、各国中央銀行も物理的紙幣からデジタル通貨への移行、或いはデジタル通貨の部分的導入を検討している国が多いこと。これらのことを背景に、「新しいアセットクラス」としてのビットコインの存在感が、3年前とは大きく違ってきていると思うのです。
と、書いてる間に、ビットコインの価格は更に上昇しています。デジタルゴールドのようなビットコイン。株式と同様、気になりますね!