【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  28,323.40   ▼66.78  ( 11/6 )
NASDAQ:  11,895.23   △4.30  ( 11/6 )

1.概況

先週末の米国市場は利益確定の売りが相場の重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は8ドル高でスタートすると直ぐにマイナスに転じまもなくして200ドル安まで売られましたが、持ち直すと昼前にはプラスに転じました。しかし、前日終値を小幅に上回ったところで上値が押さえられるとその後は取引終盤までマイナス圏での推移が続きました。ダウ平均は取引終盤に再びプラスとなる場面もありましたが41ドル高で上値が押さえられると引けにかけて下落に転じ結局66ドル安の28,323ドルで取引を終え5日ぶりに反落となりました。また、S&P500株価指数も1ポイント安の3,509ポイントとなり5日ぶりに反落となっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4ポイント高の11,895ポイントと5日続伸となっています。

2.経済指標等

10月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比63万8000人増となり市場予想を上回りました。失業率も6.9%と前月から低下し市場予想を上回る改善となりました。9月の米卸売在庫も前月比0.4%増となり市場予想を上回りました。一方で米卸売売上高は前月比0.1%増に止まり市場予想を下回っています。また、9月の米消費者信用残高は前月比162億ドル増の4兆1613億ドルとなりました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや金融、不動産などの6業種が下げ、エネルギーが2%を超える下落となりました。一方で生活必需品や情報技術、素材などの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が2%近く下げたほか、ダウ(DOW)とアメリカン・エキスプレス(AXP)、シェブロン(CVX)、JPモルガン・チェース(JPM)、キャタピラー(CAT)も1%以上下落しました。一方でジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)が2%近く上昇し、ウォルマート(WMT)も1%以上上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株の一角が高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が投資判断の引き上げを受けて3%を上回る上昇となったうえ、エヌビディアも3%近く上げています。また、決算が市場予想を上回る増収増益となった決済サービス大手のスクエア(SQ)が急伸し13%高となっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.06%高い0.82%となりました。ドル円は103円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。4日間で1,300円以上上昇した後で利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が引き続き堅調さを維持できるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)