【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  27,685.38   ▼650.19  ( 10/26 )
NASDAQ:  11,358.94   ▼189.35  ( 10/26 )

1.概況

米国市場は米国で新型コロナウイルスの感染拡大が過去最多を更新したことが嫌気され大幅下落となりました。ダウ平均は149ドル安でスタートし昼過ぎに965ドル安まで大きく下げ幅を広げるとその後持ち直しましたが、上値は重く結局650ドル安の27,685ドルと続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も189ポイント安の11,358ポイントと3日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等

9月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比3.5%減の95万9000件となり増加を見込んでいた市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもエネルギーが3%を超える下落となったほか、資本財・サービスと素材、コミュニケーション・サービス、金融、情報技術も2%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はわずかに上昇したアップル(AAPL)を除く29銘柄が下げました。そのなかでもアメリカン・エキスプレス(AXP)が4%余り下落したほか、ボーイング(BA)も4%近く下げました。また、トラベラーズ(TRV)とセールスフォース・ドットコム(CRM)、ウォルト・ディズニー(DIS)、IBM(IBM)、キャタピラー(CAT)、インテル(INTC)、ハネウェル・インターナショナル(HON)も3%以上下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、新型コロナウイルスの感染拡大が過去最多を更新したことで空運株が売られ、アメリカン航空グループ(AAL)とデルタ航空(DAL)が6%以上下げ、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も7%安となりました。

さらにクルーズ船のカーニバル(CCL)やロイヤル・カリビアン・クルーズ(RCL)も安く、カーニバルが8%以上下げ、ロイヤル・カリビアン・クルーズは9%を上回る下落となりました。オラクル(ORCL)も独ソフトウエアのSAPが通期の業績見通しを下方修正したことでIT需要の減速が意識され4%安となっています。

一方で身売りを交渉していると伝わったドーナツ店チェーンを傘下に持つダンキン・ブランズ(DNKN)が急伸し16%余り上げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い0.80%となりました。ドル円は104円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り25日移動平均線(昨日時点で23,438円)を引けで維持できるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)