【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 28,606.31  △112.11 (10/16)
NASDAQ: 11,671.56  ▼42.32 (10/16)

1.概況

先週末の米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は市場予想を上回った米小売売上高を好感して4日ぶりに反発しましたが、主力ハイテク株に売りが出てナスダック総合株価指数は4日続落となりました。ダウ平均は76ドル高でスタートすると昼前に348ドル高まで上昇しましたが、その後上値が伸び悩むと引けにかけて上げ幅を縮め結局112ドル高の28,606ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も0.4ポイント高の3,483ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は42ポイント安の11,671ポイントとなっています。

2.経済指標等

9月の米小売売上高は前月比1.9%増となり市場予想を上回りました。10月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値も81.2と前月から上昇し市場予想を上回っています。一方で9月の米鉱工業生産は前月比0.6%低下し上昇を見込んでいた市場予想を下回りました。設備稼働率も71.5%と前月から低下しこちらも市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、公益事業とヘルスケアが1%以上上昇しました。一方で4業種が下げ、エネルギーが2%を超える下落となったほか、一般消費財・サービスも1%近く下げています。

4.個別銘柄動向

景気敏感株が買われキャタピラー(CAT)が2%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、ボーイング(BA)も2%近く上昇しダウ平均構成銘柄でキャタピラーに次ぐ上昇率となりました。ダウ平均構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ(UNH)に加え、ハネウェル・インターナショナル(HON)とスリーエム(MMM)も1%以上上げています。一方で主力ハイテク株に売りがでるなか動画配信のネットフリックス(NFLX)と電気自動車のテスラ(TSLA)が2%余り下げ、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も2%近く下落しています。また、アップル(AAPL)も1%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.01%高い0.74%となりました。ドル円は105円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場でダウ平均が反発したことから上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,500円を回復してどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。また、本日は日本時間の11時に中国で7-9月期のGDPなど多くの経済指標が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)