【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27,452.66  ▼131.40 (9/29)
NASDAQ: 11,085.25  ▼32.28 (9/29)

1.概況

米国市場は欧米での新型コロナウイルスの感染拡大を嫌気した売りに押され4日ぶりに反落しました。23ドル安でスタートしたダウ平均はまもなくしてプラスに転じましたが、21ドル高で上値が押さえられると下落に転じ昼前には245ドル安まで下げ幅を広げました。その後午後に入って前日終値近くまで持ち直したダウ平均ですが引けにかけて再び下げ幅を広げると結局131ドル安の27,452ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も32ポイント安の11,085ポイントとなっています。

2.経済指標等

7月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で20都市圏住宅価格指数は前年同月比3.9%上昇し市場予想も上回りました。9月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数も101.8と前月から上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちコミュニケーション・サービスを除く10業種が下げました。そのなかでもエネルギーが3%近く下落したほか、金融も1%以上下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中26銘柄が下げました。そのなかでもシェブロン(CVX)とトラベラーズ(TRV)が2%以上下落したほか、ダウ(DOW)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%近く下げました。ダウ平均構成銘柄以外では、国際航空運送協会が今年の旅客者数の見通しを下方修正したことでアメリカン航空グループ(AAL)が4%近く下げ、デルタ航空(DAL)も2%以上下落しました。一方で代替肉のビヨンド・ミート(BYND)が9%以上上げました。ウォルマート(WMT)がビヨンド・ミート製品の取り扱いを増やすと発表したことが好感されました。決済サービスのスクエア(SQ)も投資判断の引き上げを受けて2%以上上げました。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの0.65%となりました。ドル円は105円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。また、日本時間の午前中には米大統領選候補の第1回テレビ討論会が行われる予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)