【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  29,100.50   △454.84  ( 9/2 )
NASDAQ:  12,056.44   △116.78  ( 9/2 )

1.概況

米国市場は出遅れ銘柄に幅広く買いが入り大幅続伸となりました。ダウ平均は91ドル高でスタートすると取引終盤に517ドル高まで上昇するなど一日を通して大きく上げ幅を広げる展開となり結局454ドル高の29,100ドルで取引を終え続伸となっています。

また、S&P500株価指数も54ポイント高の3,580ポイントと続伸となり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も116ポイント高の12,056ポイントと初めて12,000ポイント台に乗せ4日連続で史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

8月の米ADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は42万8000人増に止まり市場予想を大きく下回りました。一方で7月の米製造業受注は前月比6.4%増となり市場予想を上回りました。また、米地区連銀経済報告(ベージュブック)で米連邦準備理事会(FRB)は経済活動はほとんどの地区で拡大したが回復は穏やかで、新型コロナウイルス流行以前の水準を大幅に下回ったままだとしています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも公益事業が3%を超える上昇となったほか、素材と不動産、コミュニケーション・サービス、ヘルスケアも2%以上上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はアップル(AAPL)とセールスフォース・ドットコム(CRM)を除く28銘柄が上げました。そのなかでもコカ・コーラ(KO)とダウ(DOW)が4%以上上げたほか、IBM(IBM)も4%近く上昇しました。また、メルク(MRK)とアムジェン(AMGN)、インテル(INTC)、スリーエム(MMM)も3%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)が目標株価の引き上げが相次いだことで4%近く上げています。ツイッター(TWTR)も目標株価の引き上げを受けて6%余り上昇しました。

一方で英運用会社が約1900万株を売却していたことが分かり電気自動車のテスラ(TSLA)が6%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い0.65%となりました。ドル円は106円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)