3年連続「8月暴落」のトルコリラ
トルコリラ/円は、今月に入り一時14円割れ寸前まで下落した(図表参照)。ただその後は、トルコ中央銀行が銀行への流動性供給方法変更などによる実質的なトルコリラ安阻止策を講じたことなどから下げ渋る展開となっている。
【図表】トルコリラ/円の月足BIDチャート (2018年~)
また、先週はエルドアン大統領が過去最大規模の天然ガス油田発見といった「グッド・ニュース」を発表した。ただ、これまでのところトルコリラ/円は反発力も鈍い展開が続いている。
トルコリラ/円は過去2年連続で8月に暴落したものの、いわゆる長い「下ヒゲ」を残すチャートとなり、結果としてそれは年内最後のトルコリラ安となった。今年もこれまでのところ3年連続の「8月暴落」となっているが、果たしてこれが3年連続で年内最後のトルコリラ安になるか。
テクニカルにみると、15円程度まで反発し、過去2年の8月のように長い「下ヒゲ」を出せるかが一つの目安になるだろう。逆にいえば、15円程度までの反発がない限り、なお安値更新、14円割れといった下落リスクはくすぶる可能性がありそうだ。