【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ:  27,778.07   ▼66.84  ( 8/18 )
NASDAQ:  11,210.84   △81.12  ( 8/18 )

1.概況

米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は追加の経済対策に関して与野党の協議に進展がないことが嫌気され続落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は景気の影響を受けにくい主力ハイテク株が買われたことで続伸となり揃って史上最高値を付けました。ダウ平均は8ドル高でスタートすると朝方に46ドル高まで上昇する場面もありましたが、まもなくして売りが優勢になると下げ幅を広げ一時は176ドル安まで下落しました。その後持ち直したダウ平均ですが前日終値近辺で上値が押さえられると引けにかけてやや下げ幅を広げ結局66ドル安の27,778ドルで取引を終えています。

一方でS&P500株価指数が7ポイント高の3,389ポイントとなり2月19日に付けた史上最高値(3,386ポイント)をおよそ6カ月ぶりに更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も81ポイント高の11,210ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等

7月の米住宅着工件数は年率換算で前月比22.6%増の149万6000戸となり市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや金融、資本財・サービスなどの7業種が下げ、エネルギーは2%近く下落しました。一方で4業種が上げ、一般消費財・サービスとコミュニケーション・サービスが1%以上上昇しています。

4.個別銘柄動向

主力ハイテク株が買われるなかアマゾン・ドット・コム(AMZN)が4%余り上げたほか、電気自動車のテスラ(TSLA)も3%近く上昇し、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も2%以上上げました。動画配信のネットフリックス(NFLX)も2%近く上昇し、アップル(AAPL)も1%近く上げています。また、ソフトウエアのオラクル(ORCL)が動画投稿アプリTikTokの米国事業の買収に乗り出すと報じられたことで2%以上上げています。

一方で百貨店のコールズ(KSS)が急落し14%以上下げました。決算は市場予想を上回ったものの、経営陣が新型コロナウイルスの影響で業績低迷が長引くとの見通しを示したことが嫌気されました。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い0.67%となりました。ドル円はやや円高が進み105円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,000円を引き続き維持できるかがポイントとなりそうです。

( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)