【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 27,896.72 ▼80.12 ( 8/13 )
NASDAQ: 11,042.50 △30.27 ( 8/13 )
1.概況
米国市場は利益確定の売りが相場の重石となるなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は54ドル安でスタートするとまもなくしてプラスに転じましたが9ドル高で上値が押さえられるとその後はマイナス圏での推移が続き取引終盤には187ドル安まで下落する場面もありました。引けにかけて持ち直したダウ平均ですが結局80ドル安の27,896ドルで取引を終え反落となっています。また、S&P500株価指数も6ポイント安の3,373ポイントと反落となりました。
一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は30ポイント高の11,042ポイントと続伸となっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週から22万8000件減の96万3000件となり市場予想を上回る改善となりました。また、7月の米輸入物価指数は前月比0.7%上昇し市場予想を上回りました。米輸出物価指数も前月比0.8%上昇し市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、エネルギーが2%近く下落したほか不動産も1%以上下げました。一方でコミュニケーション・サービスと情報技術の2業種が上げています。
4.個別銘柄動向
シスコシステムズ(CSCO)が業績の見通しが市場予想を下回ったことで11%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。半導体大手のマイクロン・テクノロジー(MU)も投資判断と目標株価の引き下げを受けて5%近く下げています。
一方でアップル(AAPL)が複数のサービスをまとめて利用できるサブスクリプション(定額課金)プランを発表すると伝わったことで2%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり上場来高値を更新しました。スリーエム(MMM)も7月の売上高が前年同月比6%増になったと発表したことで1%近く上げています。また、半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズ(AMAT)は取引終了後に発表した決算が市場予想を上回る増収増益となったことで時間外で上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い0.72%となりました。ドル円は106円90銭台で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は日経平均が昨日までの3日間で900円以上上げた後ということもあってやや売り優勢のスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)