このレポートのまとめ

1.プロクター・アンド・ギャンブルは7月30日(木)寄付き前に決算発表する
2.アルファベットは7月30日(木)引け後に決算発表する
3.アマゾン・ドットコムは7月30日(木)引け後に決算発表する
4.アップルは7月30日(木)引け後に決算発表する
5.アトラシアンは7月30日(木)引け後に決算発表する
6.エマージェント・バイオソリューションズは7月30日(木)引け後に決算発表する
7.新型コロナウイルス治療薬レムデシビルを提供しているギリアド・サイエンシズは7月30日(木)引け後に決算発表する
8.キデルは7月30日(木)引け後に決算発表する
9.シェイク・シャックは7月30日(木)引け後に決算発表する

■プロクター・アンド・ギャンブル(PG)

プロクター・アンド・ギャンブル(ティッカーシンボル:PG)は7月30日(木)寄付き前に決算発表します。

4月に発表された同社の第3四半期(3月期)決算は一株利益(EPS)が予想1.13ドルに対し1.17ドル、売上高が予想172.9億ドルに対し172.1億ドル、売上高成長率は前年同期比+4.6%でした。

2020年の売上高は予想704.2億ドルに対し新ガイダンス698~704億ドルが提示されました。通年見通しを下げた理由は為替がマイナスに働くことによります。

プロクター・アンド・ギャンブル(PG)日足チャート
出所:トレードステーション

 

■アルファベット(GOOG) 

 
アルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)は7月30日(木)引け後に決算発表します。

ちなみに4月に発表された同社の第1四半期決算はEPS一株利益(EPS)が予想10.99ドルに対し9.87ドル、売上高が予想402.9億ドルに対し411.6億ドル、売上高成長率は前年同期比+13.3%でした。為替要因を除いた売上高成長率は+15%でした。

3月に入って広告収入が大きくスローダウンしました。
営業利益は79.8億ドル、前年同期は66億ドルでした。
営業マージンは19%、前年同期は18%でした。
グーグル・サーチ広告売上高は245億ドル、前年同期は225.5億ドルでした。グーグル・サーチ広告収入は3月に-15%を記録しました。
YouTube広告は40.4億ドル、前年同期は30.25億ドルでした。YouTube広告は3月に-8%を記録しました。

グーグル・クラウド売上高は27.8億ドル、前年同期は18.3億ドルでした。
トラフィック・アクイジション・コスト(TAC)は74.5億ドル、前年同期は68.6億ドルでした。
営業キャッシュフローは114.5億ドル、前年同期は120億ドルでした。

地域別売上高は以下の通り(前年同期比):
欧州中東アフリカ 128.5億ドル(+10%)
アジア太平洋 72.4億ドル(+19%)
米国 188.7億ドル(+14%)

アルファベット(GOOG)日足チャート
出所:トレードステーション

■アマゾン・ドットコム(AMZN)

 
アマゾン・ドットコム(ティッカーシンボル:AMZN)は7月30日(木)引け後に決算発表します。
4月に発表された同社の第1四半期決算は一株利益(EPS)が予想6.23ドルに対し5.01ドル、売上高が予想741.5億ドルに対し754.5億ドル、売上高成長率は前年同期比+26.4%でした。
北米売上高は前年同期比+29%の461.3億ドル、営業利益は前年同期比-43%の13.1億ドルでした。
海外売上高は前年同期比+18%の191億ドル、営業利益は赤字の3.98億ドルでした。
AWS売上高は前年同期比+33%の102.2億ドル、営業利益は前年同期比+38%の30.8億ドルでした。

全社営業利益は予想40.6億ドルに対し39.9億ドル、前年同期比-11%でした。
営業キャッシュフローは397.3億ドル、前年同期は343.6億ドルでした。
フリー・キャッシュフローは前年同期比+6%の243.4億ドルでした。
第2四半期の売上高は予想788.6億ドルに対し新ガイダンス750~810億ドルが提示されました。営業利益は予想37.3億ドルに対し新ガイダンス-15億ドル~15億ドルが提示されました。

新型コロナウイルスへの対策費用に40億ドルほどかかり、第2四半期の営業利益のほぼすべてが吹き飛ぶとコメントがありました。
また3月から米国の1時間当たりの賃金を2ドル引上げ、残業手当も1時間当たり34ドルとしました。この特別手当は少なくとも5月16日まで続けます。
新型コロナウイルスの影響で翌日配送が遅延しましたが、いま人員を投入し、改善しているところです。配送の効率は下がっているので追加投資によるセービングスは発生していません。

アマゾン・ドットコム(AMZN)日足チャート
出所:トレードステーション

■アップル(AAPL)

 
アップル(ティッカーシンボル:AAPL)は7月30日(木)引け後に決算発表する予定です。

4月に発表された同社の第2四半期決算は一株利益(EPS)が予想2.26ドルに対し2.55ドル、売上高が予想546.4億ドルに対し583.1億ドル、売上高成長率は前年同期比+0.5%でした。

iPhone売上高予想279億ドル、結果289.6億ドル
iPad売上高予想43.3億ドル、結果43.6億ドル
Wearables売上高予想69.3億ドル、結果62.8億ドル
Services売上高予想126億ドル、結果133.5億ドル

地域別売上高は下記の通り:
米州 254.7億ドル、前年同期は256億ドル
欧州 142.9億ドル、前年同期は130.5億ドル
中国 94.6億ドル、前年同期は102.2億ドル
日本 52億ドル、前年同期は55.3億ドル
その他 38.9億ドル、前年同期は36.2億ドル

グロスマージンは38.3%、予想は38.4%、前年同期は37.6%でした。
営業キャッシュフローは438.3億ドル、前年同期は378.5億ドルでした。
アップルは四半期配当を77セントから82セントに引き上げます。また現行の自社株買戻しプログラムを500億ドル上乗せします。

4月後半に需要改善の兆しが見られました。中国は1月が好調だったものの1月末にロックダウンが始まり2月にアップルストアを閉店、3月から3月半ばにかけてゆっくり店舗をオープンしてゆきました。需要の方は3月にやや改善、4月にはさらに改善しました。

一方世界に目を転じると1月は好調でした。しかしその次の5週間はサプライチェーン問題の対応に追われました。3月から需要が減退し始め4月の上旬は悪かったです。4月第2週から世界的に需要が上向きました。これは景気支援策、消費者行動パターンなどが同期したためだと思います。iPadとiMacに関しては前年同期比でもプラスになっています。

iPhoneのチェンネル在庫は平年より大きく減少しました。これは例年どおり季節的な理由によるものであり、現在の在庫は十分です。

アップル(AAPL)日足チャート
出所:トレードステーション

■アトラシアン(TEAM)

 
アトラシアン(ティッカーシンボル:TEAM)は7月30日(木)引け後に決算発表します。

5月に発表された同社の第3四半期(3月期)決算は一株利益(EPS)が予想21セントに対し25セント、売上高が予想3.96億ドルに対し4.12億ドル、売上高成長率は前年同期比+33.1%でした。

顧客数は17.1万人、前年同期は14.4万人でした。
クロスマージンは82.8%、前年同期は82.5%でした。
営業キャッシュフローは1.56億ドル、フリー・キャッシュフローは1.4億ドルでした。

第4四半期の一株利益(EPS)は予想23セントに対し新ガイダンス17~22セントが、売上高予想4.18億ドルに対し新ガイダンス4~4.15億ドルが提示されました。

4月に新型コロナウイルスによるネガティブ・インパクトが少し見られました。

売上高の90%がサブスクリプションのリピート・ビジネスです。

アトラシアン(TEAM)日足チャート
出所:トレードステーション

■エマージェント・バイオソリューションズ(EBS)

 
エマージェント・バイオソリューションズ(ティッカーシンボル:EBS)は7月30日(木)引け後に決算発表します。

5月に発表された同社の第1四半期決算は一株利益(EPS)が予想-1セントに対し1セント、売上高が予想1.988億ドルに対し1.925億ドル、売上高成長率は前年同期比+1.0%でした。

第2四半期の売上高は予想2.81億ドルに対し新ガイダンス2.7~3億ドルが提示されました。

2020年度の売上高は予想12.1億ドルに対し新ガイダンス11.75~12.75億ドルが提示されました。

エマージェント・バイオソリューションズ(EBS)日足チャート
出所:トレードステーション

■ギリアド・サイエンシズ(GILD)

 
ギリアド・サイエンシズ(ティッカーシンボル:GILD)は7月30日(木)引け後に決算発表します。

第1四半期の決算結果を振り返る

4月に発表された同社の第1四半期決算は一株利益(EPS)予想1.56ドルに対し1.68ドル、売上高予想54.4億ドルに対し54.7億ドルでした。

HIV関連売上高は前年同期比+14%の41億ドルでした。新型コロナウイルスで病院が早めにHIV治療薬の補充を進めようとしたことが売上高の好調の一因です。これは需要の先食いを意味し、その反動が来期以降に来ると思われます。

C型肝炎治療薬の売上高は前年同期比-7.7%の7.29億ドルでした。

買収したカイト・ファーマの抗がん剤イエスカルタの売上高は前年同期比+46%の1.4億ドルでした。

営業キャッシュフローは14億ドル、バランスシート上のキャッシュは240億ドルです。

新型コロナウイルス治療薬:レムデシビルは、重篤な患者に対しても一定の効果

新型コロナウイルス治療薬レムデシビルは退院を早める効果があることが確認されました。これは病院のキャパシティを早く広げることが出来ることを意味します。重篤な患者に対しても一定の効果があることがわかりました。

5月末までに150万回分の投与を可能にするサプライを確保します。それは14万人がレムデシビルによる10日間の治療を受けることができることを意味します。

ギリアド・サイエンシズが独自におこなった投与量と効果の臨床試験の結果を踏まえて、10日間の治療を5日間の治療に短縮することも可能と判断しました。これは当初想定していた14万人より多くの患者がレムデシビルによる治療を受けることが出来ることを示唆しています。

ギリアド・サイエンシズはレムデシビルを無償にて提供します。
ギリアド・サイエンシズは既に1月からレムデシビルの増産に入っており、いまパートナー企業を巻き込んで複数の場所でレムデシビルを生産に入っています。年末までには100万人の患者を治療する準備が整う見通しです。
ギリアド・サイエンシズは世界の製薬会社とコラボレーションしレムデシビルのサプライを増やす考えです。

新型コロナウイルスのベースケース・シナリオは3月から7月までの間にピークをつけると予想されています。秋に再び流行する可能性がありますがインパクトは現状よりも影響が小さいと思われます。
レムデシビルへの投資は10億ドルを見込んでいますがレムデシビルを製造する原料が不足しています。アメリカでは、レムデシビルが今後新型コロナウイルスの標準治療になるので、その後の新薬開発はレムデシビルとの比較になると考えられます。

ギリアド・サイエンシズ(GILD)日足チャート
出所:トレードステーション

■キデル(QDEL)

 
キデル(ティッカーシンボル:QDEL)は7月30日(木)引け後に決算発表します。

ちなみに5月に発表された同社の第1四半期決算は予想95セントに対し1.22ドル、売上高は予想1.6億ドルに対し1.75億ドル、売上高成長率は前年同期比+18.0%でした。

キデル(QDEL)日足チャート
出所:トレードステーション

■シェイク・シャック(SHAK)

 
5月に発表された同社の第1四半期は一株利益(EPS)が予想-1セントに対し2セント、売上高が予想1.45億ドルに対し1.43億ドル、売上高成長率は前年同期比+8.0%でした。

既存店売上比較は-12.8%でした。3月は-29%でした。

 

新型コロナウイルスの影響でビーフ価格が上昇しています。

シェイク・シャック(SHAK)日足チャート
出所:トレードステーション