東京市場まとめ
1.概況
本日の日本市場は反落となりました。日経平均は152円安の22,631円で寄り付くと9時10分過ぎに107円安の22,677円まで持ち直す場面もありましたが、上値は重く下げ幅を広げると191円安の22,593円と前場の安値で取引を終えました。後場は204円安の22,580円でスタートすると12時45分に245円安の22,538円まで下落し本日の安値を付けました。その後やや戻した日経平均ですが22,500円台後半で推移すると結局197円安の22,587円で取引を終えています。
こうしたなか新興市場も軟調で東証マザーズ指数が3日ぶりに反落となったほか、日経ジャスダック平均も反落となっています。
2.個別銘柄等
昨日の取引終了後に2021年2月期の第1四半期の決算を発表したホームセンター大手のコーナン商事(7516)が5.2%高となり上場来高値を更新しました。売上高が前年同期比で3割近い増収となり営業利益も7割近い増益となったことで買いを集めました。ウエザーニューズ(4825)も昨日の引け後に発表した2020年5月期の決算で営業利益が二桁の増益となったことで急伸し11.0%高となっています。100円ショップのキャンドゥ(2698)も新型コロナウイルス感染拡大により需要の高まった衛生関連商品等の販売を強化し、生活必需品の継続供給に努めたことで2020年11月期の業績予想を上方修正したことから急伸し10.6%高となりました。
一方で昨日の引け後に第1四半期の決算を発表したドトール・日レスホールディングス(3087)が8.7%安となりました。2021年2月期の第1四半期の営業利益が赤字に転落し、通期の営業利益も赤字となる見通しとしたうえ、配当予想も取り下げたことが嫌気されました。サカタのタネ(1377)も2021年5月の営業利益が2割近い減益となる見通しを発表したことで7.2%安となりました。さらにユニ・チャーム(8113)は国内大手証券が投資判断を引き下げたことで4.5%安となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は昨日の米国市場でハイテク株が売られたことや、昨日に500円近い上昇となった反動で下落となりました。本日は22,500円を下回ることはなく25日移動平均線を試すような場面はありませんでしたが、先月下旬以降は25日移動平均線を上下する展開が続いてきただけに明日以降も25日移動平均線(22,416円)を上回って推移できるかが引き続きポイントとなりそうです。なお、米国では決算発表がスタートしていますが、今晩はJPモルガン・チェース(JPM)やウェルズ・ファーゴ(WFC)などが決算を発表する予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)