前回コメントでは、
「7月8日、9日(6月5日から13日、13日)以降の下落、6月23日安値割れは下げを強調
これまで次の3つの相場水準を重視してきています。

(1)2019年5月31日実線と交わる遅行スパン108.483円
(2)2019年1月3日終値107.657円
(3)2019年6月25日安値106.778円

直近の6月23日安値はいくつかの下げ三波動構成変化日の重なりがあっただけでなく、2019年8月2日から231日目(2018年10月から2019年8月26日安値まで231日の下落数)で(3)の水準をつけてきています。

6月23日から(2)水準をわずかに超え、(1)に届かず再び(3)を割るならば、当然下げが協調されることになります。その場合、7月15日、23日までの下落としなければなりません。

逆に7月8日以降の上昇では改めて7月15日、23日の在り方が問われてくることになります。」
と述べました。

重視した7月8日受動的に上昇してきた転換線を割り込み、7月10日106.638円までの下落となってしまいましたが、(3)水準に何とかとどまり、わずかながら反発しているところです。

【図表1】
出所:筆者作成(2020年7月14日)

7月14日現在、受動的に下げてきた基準線と転換線に挟まれる位置にあるだけでなく、遅行スパンも相場実線に触れつつあります。

転換線は明日7月15日107.214円で変わらぬものの、基準線は107.117円まで下げてくることになりますので、7月15日の重要変化日で二線が交わると同時に遅行スパンも交わってくることになることがわかるでしょう。

7月15日は2020年2月20日高値までを第二波動とした場合の変化日となります。

6月23日もまた2019年4月高値から第一波動89日、第三波動89日の時間関係(中間波動であっても大事)で安値決まりを見せているポイントとなりますが、7月15日を経過すれば今年2月高値までを第二波動とする下げ三波動の時間は極端に残ってくることになります。

【図表2】
出所:筆者作成(2020年7月14日)

また6月23日終値は(3)水準となっていますが、8月2日(実線は遅行スパンと106円台後半で交わる)から231日目、2018年10月高値から231日の下落に対しモミアイ起点からの同時間で同水準という現れ方をしていることも注目に値します。

3月24日高値以降の下げ三波動構成変化日としては7月17日、21日、27日などがあるものの、15日からの下落では6月23日安値割れの可能性は極めて高く、(3)水準割れでもあるがために、やはり下げが極端化する可能性は危惧しなければなりません。

逆に受動的に下げてくる日足基準線を上抜く場合は5月7日起点、6月23日起点の上げ三波動の影響を脱する上昇力を出せるかどうかが大事です。

5月7日起点の上げ三波動構成変化日は7月22日、8月7日、6月23日起点の上げ三波動構成変化日は7月20日、7月29日となりますが、6月23日起点の小さな三波動ではE値をとっても6月5日を超えることはできません。

今日、明日の騰落は大事であるものの、方向性の確定には段階を必要があります。

7月15日を経過すれば長期的な下げ三波動構成変化日は7月23日を残すのみとなります。

したがって、15日からの上昇では7月23日近辺の高値決まりを大いに警戒する必要があり、上昇するケースでは(2)、(1)水準に達せられるかどうかも、非常に大事なポイントとなります。

※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。