【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26,085.80 △10.50 (7/13)
NASDAQ: 10,390.84 ▼226.60 (7/13)
1.概況
米国市場はハイテク株に利益確定の売りが出るなか高安まちまちとなりました。ダウ平均は149ドル高でスタートすると新型コロナウイルスのワクチン開発が進展しているとの期待から昼過ぎに一時563ドル高まで上昇しましたが、カリフォルニア州が新型コロナウイルス感染の再拡大を受けレストランの店内飲食や劇場、バーなどの閉鎖を命じたことが嫌気されその後急速に上げ幅を縮めると結局10ドル高の26,085ドルで取引を終えています。
一方でS&P500株価指数が29ポイント安の3,155ポイントと1%近い下落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も226ポイント安の10,390ポイントと2%を超す大幅下落となっています。
2.経済指標等
6月の米財政収支の赤字額は8640億7400万ドルとなり単月として過去最大となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が下げ、情報技術が2%以上下落したほか、コミュニケーション・サービスも2%近く下げています。一方でヘルスケアや資本財・サービスなどの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ハイテク株に利益確定の売りが出るなかマイクロソフト(MSFT)と電気自動車のテスラ(TSLA)が3%余り下げ、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も3%安となりました。動画配信のネットフリックス(NFLX)と画像処理半導体のエヌビディア(NVDA)も4%以上下落しています。
一方でファイザー(PFE)が開発中の新型コロナワクチンが米食品医薬品局(FDA)により優先承認審査対象に指定されたことで4%余り上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。バイオ製薬のモデルナ(MRNA)も買いの投資判断を受けて急伸し14%以上上げています。半導体のマキシム・インテグレーテッド・プロダクツ(MXIM)は同業のアナログ・デバイセズ(ADI)による買収発表を受けて買収価格にさや寄せする格好で8%余り上げています。アナログ・デバイセズは財務負担を懸念した売りで6%近く下げました。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%低い0.62%となりました。ドル円は107円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は昨日に大幅高となった反動で下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の22,500円を前に底堅さをみせ下げ幅を縮めるような動きとなるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)