新型コロナウイルス感染症、「収束後の未来」を考える
今、私たちは将来語り継がれるであろう、歴史的な出来事の最中にいます。
新型コロナウイルス感染症は、未来の教科書ではいつどのように収束すると記載されることになるのでしょうか。
「生活スタイルの大きな転換点になった、医療や福祉のあり方について世界中が見直す機会になった」と書かれているかもしれません。
経済については「世界恐慌の再来」と書かれているかもしれませんし、もしかしたら「見事なV字回復を遂げる、または新たな産業の誕生のきっかけとなった」と記載される可能性もあります。
コロナバブル相場との向き合い方
現状では私たちの精神的な不安や実体経済の傷みとは異なり、株式相場は楽観的過ぎると感じるくらいの強さを見せています。「コロナバブル」「官製相場」など言われ、実体との乖離は指摘されながらも経済政策による過剰な流動性期待が相場を押し上げているのかもしれません。
企業業績や実体経済とは乖離した株価上昇であることを理解した上であれば、リスクが高いもののうまみもあると考える上級者向けの相場といえるのではないでしょうか。
投資初心者は現在のような相場を後追いすると痛い目に遭う場合があるかもしれません。「バブル」と言われるものはいずれ弾けると心しておくことです。リスクを偏らせ過ぎない、追いかけ過ぎないという基本姿勢を忘れずにしておくべきでしょう。
投資格言から考える、上昇相場の投資方針
前回のコラムでは、相場急変時や不安定な相場に動揺しないため投資の格言を紹介しましたが、今回は現状のような上昇相場と対峙し、心得ておきたい投資の格言をいくつかご紹介しますね。
【1】行き過ぎもまた相場
相場が過熱してあり得ない高値になったり、とことん売り込まれて暴落したりする様子。相場の醍醐味でもありますが、教科書通りにいかない怖さもよく理解しておきましょう。株式相場のみならず、どんな相場にも当てはまります。
【2】実体の伴わない相場は長続きしない
まさに前述した内容を表す格言です。バブルは弾けるものと理解し、株式であれば企業業績に注目、分析するという基本を忘れずに。
【3】山高ければ谷深し
急騰した相場ほど下げも大きいでものです。警戒を怠らないように。青天井なんてありません。
【4】人の商い、うらやむべからず
他の投資家がどれだけ利益を出していても、それと自分の利益を比較して焦ったり、うらやんで後追いしたりすべきではありません。リスク選好も投資スタイルも人は人、自分は自分。我を失うことなく、自分自身の投資と向き合うようにしましょう。
【5】強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
米国の投資家の言葉で、市場が総悲観となっている時こそ上昇が始まり、先行き警戒感の強い時に上昇を続け、楽観的な意見が増える頃に天井を迎え、総強気の中で上昇相場は終わるというもの。後追いの虚しさを感じますね。
自分のスタイルを見失わずに、かつ柔軟に相場と向き合う。言うは易し行うは難しではありますが、気長に投資を続けていくことが実りに繋がっていくことになるでしょう。