【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 26,269.89  △527.24 (6/3)
NASDAQ: 9,682.91  △74.54 (6/3)

1.概況

米国市場は市場予想を上回る経済指標が相次いだことで大幅続伸となりました。一日を通して大きく上げ幅を広げる展開となったダウ平均は164ドル高でスタートすると昼前に450ドル高程度まで上昇した後一旦伸び悩みましたが、取引終盤に一段高になると引け間際には595ドル高まで買われました。結局ダウ平均は527ドル高の26,269ドルと3日続伸となり節目の26,000ドル台を回復して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も74ポイント高の9,682ポイントと4日続伸となっています。

2.経済指標等

5月の米ISM非製造業景況感指数は45.4と前月から改善し市場予想も上回りました。また、5月のADP全米雇用リポートで民間部門の雇用者数は276万人減となりましたが市場予想ほど悪化しませんでした。4月の米製造業受注も前月比13.0%減となりましたが市場予想ほど悪化しませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアを除く10業種が上げました。そのなかでも資本財・サービスと金融が4%近く上昇したほか、エネルギーも3%余り上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄中25銘柄が上げました。そのなかでもボーイング(BA)が13%近く上げダウ平均を1銘柄で140ドル近く押し上げたほか、レイセオン・テクノロジーズ(RTX)とアメリカン・エキスプレス(AXP)も6%を超える上昇となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体のマイクロチップ・テクノロジー(MCHP)が4-6月期の業績見通しを上方修正したことで投資判断や目標株価の引き上げが相次いだことから急伸し12%以上上げています。配車サービス大手のリフト(LYFT)も5月の配車サービスの利用が4月に比べて大幅に増えたとから8%を上回る上昇となりました。5月の米新車販売台数が市場予想ほど落ち込まなかったゼネラル・モーターズ(GM)も6%余り上げています。一方で決算が市場予想を下回ったことでカジュアル衣料チェーンのエクスプレス(EXPR)が8%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.06%高い0.74%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばし節目の23,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)