前回コメントまで重要変化日を4月24日とし、PのP波動からの放れでは上下いずれにしても方向性は明確になりにくいものの、5月1日、5月6日が大事な分岐点となると述べました。

PのP(三角持ち合いの連続)からの放れではその騰落がP構成の時間、値幅に限定されるケースが多いのですが、日足では少しわかりにくいので8時間足で確認しておきましょう。

【図表1】
出所:筆者作成(2020年5月12日)

今回の下放れのポイントは4月24日22時の8時間足高値107.618円もしくは高値108.038円ということになりますが、5月7日安値105.990円までの下落、もしくは106.358円までの下落で①から⑥までの時間、値幅に規定されるものとはなりませんでした。

⑤の値幅以内の下げ幅にとどまっていること、下放れの起点から、12、5、13円の三波動、もしくは9、26円の基本数値で止まっているということは、一応5月6日変化日で止まった形としてよいと考えます。

下げ継続の場合にどう考えるか

【図表2】
出所:筆者作成(2020年5月12日)

5月7日安値は2018年12月13日から181日、182日の下げ三波動構成の時間関係にあります。5月12日高値は2018年1月3日終値水準ですから、下落時間に対する2018年1月3日からの時間も大事となり、今後6月4日は大事な分岐点となる可能性があります。

現在の高値位置は日足基準線となっており、基準線は受動的に下げます。そのため、これを上抜いていけるのか、受動的な下げに即して今一度下げてしまうのかが大事なポイントです。しかし、今一度転換線、先行スパン下限を割り込むようなら図にある変化日5月21日、6月4日、6月24日、7月15日までの下落の可能性を考慮しなくてはなりません。

【図表3】
出所:筆者作成(2020年5月12日)

また5月1日は2018年10月4日までを第二波動とする三波動構成変化日として重視しましたが、以降下げるケースでは7月8日、7月23日までの下落の可能性もまたありえます。

【図表4】
出所:筆者作成(2020年5月12日)

上げるケースでは今のところ次の2点しか考慮できないことになります。

大きな中間波動として2016年12月高値までの上昇日数が3月9日から反映される点。

3月9日から58日目5月27日、88日目7月8日までの上昇。あるいは3月9日から5月7日までを二波動とする変化日、5月22日もしくは7月7日。

5月6日を本日(5月12日)のうちにも更新するようなら、安値から9日目の5月19日、もしくは5月22日までの上昇の可能性が出てきます。もし、ここで押しを入れるようなら、転換線で止まっても上昇相場の確定にはつながらないでしょう。

つまり、昨年(2019年)からの相場水準が大事ということです。次回は各相場水準の意味と時間関係を再確認します。

※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。