【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 23,650.44  ▼592.05 (4/20)
NASDAQ: 8,560.73  ▼89.41 (4/20)

1.概況

米国市場は、原油需要の低迷に加えて限月交代の影響もあって期近の5月物のニューヨーク原油先物価格が史上初のマイナスとなったことが嫌気され3日ぶりに大幅反落となりました。147ドル安でスタートしたダウ平均は取引開始直後に500ドル安余りまで売られたあと持ち直し昼前に130ドル安余りまで下げ幅を縮めましたが、午後に入って再び下げ幅を大きく広げると取引終盤には615ドル安まで下落する場面もありました。結局ダウ平均は592ドル安の23,650ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も89ポイント安の8,560ポイントとなっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも公益事業と不動産、エネルギーが3%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はIBM(IBM)とシスコシステムズ(CSCO)を除く28銘柄が下げました。そのなかでも中国系リース会社が2度の墜落事故を起こして運航停止中の737MAXの注文の一部をキャンセルしたことが明らかとなったことでボーイング(BA)が6%以上下げたほか、ダウ(DOW)も5%を超える下落となりました。また、原油価格の急落を受けてエクソンモービル(XOM)とシェブロン(CVX)も4%を上回る下落となったうえ、ウォルト・ディズニー(DIS)も10万人超の従業員への給与支払いを今週から休止すると伝わったことでテーマパークの休園が長引くとの懸念から4%余り下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)が米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で1-3月期の税引き前損失が21億ドルとなったことが明らかとなり4%以上下げています。一方でデュポン・ド・ヌムール(DD)が決算の速報値が市場予想を上回ったことで3%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%低い0.60%となりました。ドル円は107円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の19,500円を割り込みそうで、売り一巡後に下げ渋る展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)