2010年末時点で、中国の森林面積は約1.95億ヘクタールです。森林率は20.4%で、世界平均水準である30%を下回っています。中国の森林備蓄量は137億立方メートルで、1ヘクタール当たりの森林備蓄量ベースでは、世界平均水準の半分であり、林業先進国の1/5~1/4の水準です。そして、中国の木材の総合利用率はわずか40%であり、先進国の半分の水準にも及んでいません。そのため、中国の2011年~2015年の五カ年計画では、2015年末に、中国の森林率を21.7%に、森林備蓄量を143億立方メートルに引き上げる計画があります。

木材は紙や家具製造などの原材料です。中国は世界最大の製紙国であり、パルプへの大きな需要があります。また、近年は不動産市場の成長によって、中国における建設用木材や、家具、床板用の木材需要も大きく拡大しています。森林資源不足のため、中国は米国に次ぐ世界2位の林業製品の輸入国、世界最大の原木の輸入国となっています。中国の木材消費量の40%は輸入に依存しています。

中国税関総局によると、2010年、中国の原木輸入量は前年比22.4%増の3434.7万立方メートルで、平均輸入価格は21.4%増の176.8米ドルになっています。ちなみに木材の価格は過去10年間、基本的に上昇し続けてきました。金融危機で一旦下がったのですが、2009年後半から回復してきています。ここ10年で木材の価格が大きく上昇したので、木材を原材料に使う企業はもともと卸業者から木材を購入していたのですが、現在はコスト削減のため、サプライヤーから直接購入する方向に変わってきています。

2009年に中国政府が発表した2010年~2012年の林業振興策によると、中国の林業の総生産高は2008年の1.44兆元から2012年には2.26兆元に拡大し、年間平均で12%成長させる計画です。そして、2012年までに、政府は林業の大手企業を100社育成する計画です。しかし、中国政府のこのような努力にかかわらず、拡大し続ける中国の木材需要に、供給が間に合っていないのが現状です。

国家林業局の予測によると、2020年、中国の木材消費は4.57~4.77億立方メートルになり、木材の供給不足分は年間1億~1.5億立方メートルにも達するとしています。したがって、今後も中国政府が林業企業を育成していく可能性は高く、林業会社は恩恵を受けると思います。香港上場の林業銘柄を見ると、中国本土で大量の人工林を保有する中国森林(0930)、海外で天然林を保有する永保林業(0723)と両儀控股(0094)及び、人工林と天然林をともに保有する三林環球(3938)があります。また、カナダの株式市場には嘉漢林業(TRE )という中国南部で大規模な造林地を管理している企業があります。