4~7ヶ月で15~20%
今年1月まで、米ドル/円の値幅は3円未満が5ヶ月続いた。そして、2月は半年ぶりに、5円近くに値幅が急拡大した。ところで、こんなふうに長く続いた小動きが終わると、これまでは一方向に大きく動く傾向があった。
以前も書いたように、2010年以降で調べたところ、月間値幅3円未満の連続記録の最長は7ヶ月(2014年2~8月)。それに続いたのは、2012年7~10月の4ヶ月だった。では、そんなふうに長く続いた小動きが終わった後は、どんな展開となったかといえば、ともに一方向へ大きく動く結果となった。
前者では、約4ヶ月で15%の米ドル高となった(図表1参照)。また、後者では約7ヶ月で2割をはるかに上回る結果となった(図表2参照)。
さて、今回はこれまでのところ、長く続いた小動き終了後に米ドル/円は下落に向かったが、上述の経験則のように、4~7ヶ月後に15~20%の米ドル/円下落に向かっているなら、たとえば2月110円を起点と仮定したら、6~9月に90円割れを目指す動きが始まっている可能性があるといった見通しになる。
【図表1】米ドル/円の週足チャート(2014年2月~2015年6月)
【図表2】米ドル/円の週足チャート(2012年1月~2013年5月)