3月28日、中国石油大手3社の1つの中国石化(0386)は2010年決算を発表しました。売上は前年比42.2%増の1.9兆元、純利益は同12.8%増の707.1億元です。原油価格の上昇は原油精製及び石油製品販売をメインに手がける中国石化にとって、生産コストの上昇に繋がっていますが、原油採掘部門の利益が拡大したことによって2010年の純利益額は過去最高となっています。メインの原油精製・石油販売部門の売上は前年比36.4%増の1.2兆元で、売上の62.3%を占めています。石油製品の販売量は1.4億トンで、中国全体の石油製品販売量の61%を占めています。そして、2010年末時点で、中国石化傘下のガソリンスタンドは2009年比1.4%増の30116軒にまで拡大しています。

中国石化と比べ、原油の開発を主に手がける中国石油(0857)と中国海洋石油(0883)は原油需要の拡大と価格上昇から、より大きな利益を享受し、さらに大幅な増益を遂げています。中国石油の2010年の売上は前年比43.8%増の1.47兆元、純利益は同35.6%増の1398.7億元。中国海洋石油の売上は同74%増の1830.5億元、純利益は同84.5%増の544.1億元です。石油会社の利益が拡大すると同時に、税金の支出も大きく増加。例えば、政府に上納した特別収益金(暴利税)は3社合計で884.3億元となっています。しかし、それだけ税金を支出しても、3社合計の2010年の純利益は2651億元にも達しています。

2010年の中国の石油消費量は前年比12.2%増の4.58億トンです。成長率は2009年よりも10ポイント上昇し、2004年以降で、初めて2桁成長となっています。また、2010年の中国の原油生産量は前年比6.9%増の2兆トン、原油の処理量は前年比13.4%増の4.23億トンで生産量と処理量の成長はともにここ10年間で最高の前年比成長率になっています。

2011年の中国の石油消費量予測についてですが、石油製品と原油の消費量はそれぞれ前年比6~7%増程度で推移するのではないかと予想されます。金融危機の影響で2009年の消費量が小さかったため、成長率ベースでは2010年よりも小さくなりますが、中東問題はますます混迷の度合いを高めてきており、日本の原発問題によって火力発電が重視されるといった思惑もあり、現時点で原油価格は上昇傾向にあります。当然ながら原油価格の上昇は中国の石油企業にとっても追い風となります。

なお、中国の石油製品・原油消費拡大で恩恵を受ける銘柄としては、これまでに書いてきた中国三大石油企業の他に、中国石化傘下の上海石油化工(00338)、オイルパイプ企業の墨龍石油機械(00568)、天大石油(00839)、勝利管道(01080)、中国海洋石油グループで海洋油田関連のサービスを手がける中海油田服務(02883)などがあります。