米国株で考える米ドル/円の行方

米ドル/円は2月25日、一時110円割れとなった。この間書いてきたように、米ドル/円はNYダウなど米国株とこの数ヶ月高い相関関係が続いてきた(図表1参照)。そのNYダウが今週に入ってから連日暴落となった。それに連れる形で米ドル/円も110円割れとなったということだろう。

【図表1】米ドル/円とNYダウ(2019年7月~)
出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成

このような米ドル/円とNYダウの相関関係がこの先も続くなら、米ドル/円の行方はNYダウ次第ということになる。ではNYダウはさらに下がるだろうか。

そのNYダウは、連日の暴落で、足元2万7000ドル程度の52週MA(移動平均線)まで下落してきた(図表2参照)。経験的には、上昇トレンドが続く中での一時的な下落なら、52週MAを大きく、長く下回らない可能性が高い

米ドル/円の経験を参考にすると、「大きく」とは5%、「長く」は1ヶ月が目安だ。ただNYダウの場合は、勢いがつくとこの目安を超えることもこれまではあった。あくまで目安として、NYダウが足元2万7000ドル程度の52週MAを5%下回る水準は2万5700ドル。1ヶ月なら3月一杯が目安だろう。

【図表2】NYダウと52週MA (2000年~)
出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成

以上を整理すると、NYダウの下落があくまで一時的なら、最大でも3月末までに2万6000ドルをおおきく下回らない程度でとどまる可能性が高い。逆にいえば、2万5000ドルを割れたり、4月に入っても52週MAを下回ったりする動きが続くなら、すでに株高は終わり、株安へトレンド転換した可能性が高まる。

では、株安はあくまで一時的か、それとも継続的なトレンドなのか。経験的にそれを決めるのは米景気との関係だ。米四半期経済成長率が2%を上回る景気回復が続いている場合、株安は一時的にとどまる可能性がこれまでは高かった。足元、1~3月期の米GDP成長率は、定評があるGDP予測モデル、アトランタ連銀のGDPナウによると2.6%の予想になっている。

以上をまとめると、米景気回復が続いているなら、株安は一時的の可能性が高く、足元2万7000ドル程度の52週MAを下回る動きは限定的にとどまる見通しとなる。そんなNYダウと米ドル/円の相関関係に変わりないなら、ここからの米ドル/円下落も限定的にとどまる見通しになる。