東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は781円安の2万2605円と大幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども総じて下落しました。世界的な新型肺炎の感染拡大が懸念され前日の米国市場でダウ平均が1,000ドル超下落したことなどを受けて、日経平均は437円安の2万2949円と続落して寄り付きました。大きく下げ幅を広げてまもなく1,051円安まで下落した日経平均は、売りが一巡すると持ち直して700円安の2万2686円で前場を終えました。やや下げ幅を広げて後場を迎えた日経平均は、800円安近辺での小幅な値動きのなか結局781円安の2万2605円で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆3101億円でした。

東証33業種は全て下落しました。中でも海運業や金属製品、証券商品先物が5%超下落しています。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が3.6%下落したほか、トヨタ自動車(7203)やソニー(6758)、ファーストリテイリング(9983)、任天堂(7974)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、東京エレクトロン(8035)、キーエンス(6861)がいずれも下落しました。一方で富士フイルム(4901)は2.8%上昇して逆行高となりました。22日に厚生労働省が同社開発の新型インフルエンザ薬「アビガン」を含む既存薬3種を新型肺炎患者に投与すると発表したことを受けて収益貢献を期待した思惑買いが入ったようです。

その他材料が出たところでは、インターネット通販システムを提供するテモナ(3985)が3.5%上昇しました。新型肺炎の影響で外出を控える動きが広がるなか、定期購買サービスを取り扱う同社システムの需要増加が期待されて買いが入りました。一方で子供・ベビー服の西松屋チェーン(7545)は4.8%下落しました。21日に2020年2月期通期の業績見通しを従来の増益予想から一転して減益予想に下方修正しており、今期2度目の下方修正となったことなどが嫌気されました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、前日の米国市場が大幅に下落したことを受けて下落しました。日経平均は一時1,000円超下落し、終値でも約4か月ぶりの安値をつけています。イタリアや韓国などで新型肺炎の感染が拡大していることなどから世界経済全体への影響が懸念されており、リスクオフ姿勢が強まっています。日経平均が2万2000円台で踏みとどまることができるか注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)