【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 29219.98  ▼128.05 (2/20)
NASDAQ: 9750.97  ▼66.22 (2/20)

1.概況

米国市場は新型肺炎の感染拡大を懸念した売りで反落となりました。51ドル安でスタートしたダウ平均は朝方にプラスとなる場面もありましたが、20ドル高で上値が押さえられるとマイナスに転じ大きく下げ幅を広げる展開となりました。昼前に388ドル安まで売られたダウ平均は午後に入って下げ幅を縮めたものの結局128ドル安の29,219ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も66ポイント安の9,750ポイントとなり4日ぶりに反落となっています。

2.経済指標等

2月の米フィラデルフィア連銀製造業景気指数は36.7と前月から上昇し市場予想も上回りました。1月の米景気先行指標総合指数も前月比0.8%上昇し市場予想を上回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比4000件増の21万件となり市場予想と一致しています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術やヘルスケア、コミュニケーション・サービスなどの7業種が下げ、情報技術は1%安となりました。一方で不動産や公益事業などの4業種が上げ、不動産は1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向

ピザチェーン大手のドミノ・ピザ(DPZ)が決算で既存店売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで急伸し25%以上上げました。また、オンライン証券のイートレード・ファイナンシャル(ETFC)もモルガン・スタンレー(MS)が買収を発表したことで買収価格にさや寄せする格好で急伸し22%近く上げています。一方でモルガン・スタンレーは投資判断の引き下げもあり4%を超える下落となっています。さらにメディア大手のバイアコムCBS(VIAC)も赤字決算や低調な見通しを受けて急落し18%近く下げたほか、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も投資判断の引き下げを受けて3%近く下落しています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%低い1.51%となりました。ドル円はさらに円安が進み112円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は円安を受けて買い優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が25日移動平均線(昨日時点で23,577円)を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)