東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は329円安の2万3193円と大幅に続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。昨日の米国市場は休場でしたが、寄り付き前の時間帯に米アップル(AAPL)がコロナウイルスの影響等で1-3月のiPhoneの販売台数が従来の見通しを下回る見込みと発表したことが市場のセンチメントを悪化させたのか、日経平均は124円安の2万3398円と続落して寄り付きました。日経平均は寄付後も下げ幅を広げると前場を285円安で終えました。日経平均は後場寄りからさらに下げ幅を広げると一時は389円安まで下落しました。その後も安値圏でのもみ合いが続いた日経平均は結局329円安で取引を終えました。

東証1部の売買代金は2兆1244億円となりました。東証33業種は空運業のみ上昇し残る32業種は下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが下落しました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が5%近く下げたほか、ソニー(6758)、東京エレクトロン(8035)、トヨタ自動車(7203)、SUMCO(3436)、村田製作所(6981)、任天堂(7974)、三井住友(8316)がいずれも下落しました。東京エレクトロンやSUMCOは5%前後の大きな下げとなりました。村田製作所も3%超下げています。一方でファーストリテイリング(9983)、リクルートホールディングス(6098)は小幅に上昇しました。

材料が出たところでは、創薬ベンチャーのアンジェス(4563)は新株予約権を発行すると発表したことが嫌気されストップ安となりました。一方で調剤薬局の日本調剤(3341)は株式分割や株主優待の導入を発表したことが好感され9%近い大幅高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

米国市場は休場でしたが、アップルの発表がネガティブサプライズとなり日経平均は大きく下落しました。本日の下げは今夜の米国市場でアップルが下落することをある程度織り込んだ下げと言えそうです。大幅安となった日経平均が2万3000円の節目を割り込まずに推移できるかが目先の焦点となりそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)