リスクオンと米景気の関係
1月31日、NYダウは600ドルの暴落となった。ただ、その日、定評の高いGDP予測モデルのアトランタ連銀、GDPナウは、今年の米第1四半期成長率予想を2.7%と発表した。
先週発表された、昨年の米第4四半期成長率速報値は前年同期比プラス2.1%だった。一時は、米中貿易戦争などの影響で、製造業中心に米景気もいよいよ「ゼロ成長」に近く減速しているとの見方もあったところ、米四半期成長率は、引き続き2%以上で景気回復が続いている可能性があることが確認された。そして、その勢いは、年明け以降も引き継がれている可能性のあることが、今回のGDPナウの予想で確認された形となった。
経験的に、株安、リスクオフ拡大は、景気減速局面で可能性が高く、一方で景気回復局面では限定的にとどまる可能性が高い。週明けは、中国の旧正月明けで、中国の株式市場は「新型肺炎リスク」のある意味で初めての織り込みで暴落する可能性が高そうだが、ではそれがさらに一段の拡大に向かうかといえば、米景気回復との関係からすると微妙ではないだろうか。