【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 28722.85 △187.05 (1/28)
NASDAQ: 9269.68 △130.37 (1/28)
1.概況
米国市場は前日に大きく下げた反動で上昇しました。58ドル高でスタートしたダウ平均は昼過ぎに260ドル高程度まで上げ幅を広げた後一旦上値が伸び悩みましたが、大きく押すことなく堅調に推移すると取引終盤には287ドル高まで買われました。その後ダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めたものの結局187ドル高の28,722ドルで取引を終え6日ぶりに反発しています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も130ポイント高の9,269ポイントと3日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
1月の米コンファレンスボード消費者信頼感指数は131.6と前月から上昇し市場予想も上回りました。1月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数も前年同月比2.6%上昇し市場予想も上回っています。また、12月の米耐久財受注額は前月比2.4%増となり市場予想を上回りました。一方で民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注は前月比0.9%減となり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げ、情報技術が2%近く上昇したほか、コミュニケーション・サービスと金融も1%以上上げています。また、素材と一般消費財・サービスも1%近く上昇しました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中24銘柄が上げました。そのなかでもアップル(AAPL)が1-6月期のiPhoneの出荷台数を前年に比べて1割強増やすと伝わったことで3%近く上げ上昇率トップとなったほか、インテル(INTC)も2%を超える上昇となっています。なお、アップルは取引終了後に発表した決算で売上高と1株利益が過去最高となったことから時間外で一段高となっています。一方でスリーエム(MMM)が決算で1株利益が市場予想を下回ったことで6%近く下げ下落率トップとなっています。同じく決算で1株利益が市場予想に届かなかったファイザー(PFE)も5%安となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、事務機器大手のゼロックス(XRX)が決算で1株利益が市場予想を上回ったことで5%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い1.65%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日の下げを取り戻してどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)