古い友人の相談を受けました。彼とはもう40年くらいの付き合いになるでしょうか。大体相談というものは、選択肢のチョイスに困っている時にするものです。私も今までの人生の中で様々なチョイスをして来ました

チョイスというと、アマゾン創業者のジェフ・ベゾスの2010年プリンストン大学卒業式でのスピーチが有名です。「優しく振る舞うのも人の裏をかくように賢く動くのも、会社を辞めるのも辞めないのも、人を好きになるのもならないのも、全ては本人のCHOICEである。In the end, we are our choices. 自分の判断が、選択が、自分を、人生を創っていく。」

私はこのスピーチがかつては好きでしたが、今はちょっと違う感覚があります。チョイスというと、何か正しいチョイスを選ばねばならないというプレッシャーを感じます。正しい選択肢は何か、正しい道はどれか。そんなイメージがつきまといます。でも、正しい選択肢なんて、そんな簡単に分からないし、動的確率というか、その方向に動いたから変わる結果もあると思うのです。

どんなチョイスでも、その人のチョイスであれば正しいチョイスになる可能性がある。道は自分の前にあって選ぶものではなく、道は自分が歩いた後にあるのだと思うのです。40年来の友人の相談を受けることは、自らを省みることでもありました。