今週の相場動向

相場回顧 BTC:米CMEオプション取引開始が買いを誘い、急騰

BTCは、BTC=87万円(8,000ドル)を回復し、週初は安定して推移していた。しかし、14日には前週の勢いをそのままに急騰し、BTC=93万円(8,500ドル)を突破した。これを受けて、2週連続で10%超の大幅上昇となった。

今週の上昇については、米国大手先物取引所CMEがビットコインオプションを開始したことが主因であるとの見方が強い。昨年12月以降にBakktやOKEx、FTXなど業界取引所が相次いで同様のサービスを始めており、その大本命として米CMEが意識された形である。

一方、今週に100%超の暴騰を見せたBitcoinSV(BSV)に連れ高したとの声もある。しかし、これは、BTC急騰後のアルトコイン分散の流れの中で起きたことから、買いへの影響は小さいだろう。むしろ、BTCの上値を抑えたと思われる。

懸念材料である米国イランを巡る中東リスクについては、イランがウクライナ旅客機をミサイル誤射したことで、政府が国内批判への対応に追われ、一時的に落ち着いている。

相場回顧 アルトコイン:BTC急騰後に強いうごき、BSV暴騰をめぐる様々な憶測

主要アルトコインは、BTC急騰後に買いが加速し、BTC建てで揃って上昇した。中でも、BCHは強い動きとなった。その要因となったBSVの100%超の暴騰に関しては、コミュニティ主導者であるクレイグ・ライト氏を中心に、様々な憶測が飛び交っている。

今回のアルトコイン上昇に関して、クレイグ氏が裁判で争っている110万BTCが関係しているかはさておき、大量かつ複数の資産を扱う個人もしくは企業がBTC急騰に乗じて資産を振り分けたと見るのが自然だろう。CMC時価総額でBSVが一時BCHを上回ったと騒がれたが、市場に出回るわずか数%のBTCを向けるだけで、ほとんどのアルトコインで同じことが起こりうるのである。それほどに暗号資産市場ではBTCに資金が集中している。

来週の相場予想

過熱感の中で急落に警戒も、上昇トレンド継続を予想

年が明けてからビットコインは堅調な値動きが続いている。中東リスクの高まりがそのきっかけとなり、今週は機関投資家の参入期待が相場を押し上げた。これを受けて、CMC取引高も年初から2倍以上に膨れ上がっている。

2週連続の大幅上昇に関して、多少過熱感は否めない。しかし、この過熱感に伴う急落懸念を除けば、今の暗号資産市場には目立った売り材料が見当たらない。むしろ、5月の半減期をよりどころとする期待感が増すばかりである。昨年末に停滞していたハッシュレートが上昇を再開し、最高値を更新していることもその支援材料だろう。

株高の流れや中東情勢次第でセンチメントが一変することも考えられるが、現状は上昇トレンドの継続を予想する。直近、上値としてBTC=100万円(9,100ドル)、下値としてBTC=87万円(8,000ドル)を意識する。

 

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