【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 28583.68 ▼119.70 (1/7)
NASDAQ: 9068.58 ▼2.88 (1/7)
1.概況
米国市場は中東情勢への懸念が引き続き重石となり反落しました。64ドル安でスタートしたダウ平均は138ドル安まで下げ幅を広げたあと昼前に17ドル安まで持ち直す場面もありましたが、戻し切れず再び下げ幅を広げるとその後は取引終了まで安値圏での推移が続きました。結局ダウ平均は119ドル安の28,583ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も2ポイント安の9,068ポイントとなっています。
2.経済指標等
12月の米ISM非製造業景況感指数は55.0と前月から上昇し市場予想も上回りました。また、11月の米製造業受注も前月比0.7%減となりましたが市場予想を上回っています。さらに11月の米貿易収支の赤字額は前月比8.2%減の430億8600万ドルとなっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも不動産が1%を超える下落となっています。
4.個別銘柄動向
メルク(MRK)が主力のがん免疫治療薬の化学療法との併用療法の臨床試験で有益な結果を出せなかったと発表したことで2%を超える下落となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。一方で著名投資家のウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ(BRKb)による株取得観測が出たボーイング(BA)が1%余り上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。また、7日から中国の上海工場で生産した量産車のモデル3の出荷を開始した電気自動車のテスラ(TSLA)が4%近く上げ上場来高値を更新しています。さらに半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)が投資判断の引き上げを受けて9%近く上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い1.82%となりました。ドル円は108円台半ば近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の売り一巡後に下げ渋るかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)