今週の米ドル/円を予想する
今週は12月11日にFOMC(米連邦公開市場委員会)、そして12月15日は米国による第4次の対中制裁関税発動の期限となっています。その意味では、過去の実績を参考にすると、今週は金融市場にとっては、今年最後の勝負所になる可能性が高いのではないでしょうか。
12月の米ドル/円の値幅は、過去5年間の平均で4.48円(図表1参照)。12月は後半がクリスマス休暇で、市場参加者が減り、極端な薄商いとなりそうですが、その割に値幅は意外に拡大したといった印象になるのではないでしょうか。
【図表1】
そんな12月の値幅拡大は、基本的に年内最後の大きなイベントになるFOMCが終わるまでが勝負でした。じつに、過去5年の12月値幅平均のほぼ9割が、FOMC翌日までに決まっていました。
そういった中で、昨年は例外的に、FOMCが終わった後も値幅が比較的拡大しました。FOMC利上げを受けた米株急落が、まさにクリスマスにかけて一段と広がったためでした。ただそんな昨年ですら、12月米ドル/円値幅の7割までがFOMCが終わるまでに決まっていたのです。
今年の12月FOMCは11日ですが、以上、過去5年の実績を参考にすると、12日までに12月の値幅は少なくとも7割、普通なら9割方決まっている可能性があるのでしょう。つまり、今週は米ドル/円にとって年内最後の勝負所になる可能性があるわけです。