【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 27649.78 △146.97 (12/4)
NASDAQ: 8566.67 △46.03 (12/4)
1.概況
米国市場は米中が貿易協議の第1段階で撤回する関税額について合意に近づいていると伝わったことで4日ぶりに反発しました。131ドル高でスタートし一時は224ドル高まで買われるなど一日を通して堅調に推移したダウ平均は引けにかけてやや上げ幅を縮めたものの結局146ドル高の27,649ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も46ポイント高の8,566ポイントとなっています。
2.経済指標等
11月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は6万7000人増に止まり市場予想を下回りました。また、11月の米ISM非製造業景況感指数も53.9と前月から低下し市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材を除く10業種が上げ、エネルギーが1%を超える上昇となったほか、金融とヘルスケアも1%近く上げました。
4.個別銘柄動向
金利上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)が2%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、ゴールドマン・サックス(GS)も1%台後半の上昇となりダウ平均構成銘柄でJPモルガン・チェースに次ぐ上昇率となりました。また、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL)が共同創業者の経営トップ退任を受けて経営の透明性が増すとの期待から2%近く上げました。さらに経営方針を巡り対立していた最高経営責任者(CEO)と最高財務責任者(CFO)が辞任すると発表した旅行予約サイトのエクスペディア・グループ(EXPE)が自社株買いを発表したこともあって6%以上上げています。
一方で顧客情報管理大手のセールスフォース・ドットコム(CRM)が市場予想を下回る業績予想を発表したことで3%以上下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い1.77%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨日の下げを取り戻すような展開となるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)