東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は80円高の2万3373円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども総じて上昇しました。マザーズ指数は8月1日以来約4ヶ月ぶりに900ポイントの節目を回復しました。

前日の米国市場で主要3指数が史上最高値を更新したことを受けて、日経平均は158円高の2万3451円と続伸して寄り付きました。堅調に推移していた日経平均は、「米国と中国が電話会談を行い第1段階の合意に向け協議を続けることで合意した」と報じられると11時前に急伸し一時315円高で年初来高値をつけました。上げ幅を縮めて138円高の2万3431円で前場を終えた日経平均は、後場に入ってからも伸び悩み、13時前には57円高まで上げ幅を縮めました。その後やや持ち直した日経平均は結局80円高の2万3373円で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆1584億円でした。

東証33業種は電気機器や精密機器、ゴム製品などの14業種が上昇した一方で、鉱業や食料品、建設業などの19業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。ソニー(6758)が2.7%上昇したほか、任天堂(7974)や東京エレクトロン(8035)、村田製作所(6981)、かんぽ生命保険(7181)、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)、武田薬品工業(4502)が上昇しました。一方で売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)や昭和電工(4004)、トヨタ自動車(7203)は下落しました。

材料が出たところでは米中貿易協議の進展期待から前日の米国市場でアップル(AAPL)などが上昇したことを受けて、村田製作所やTDK(6762)、太陽誘電(6976)など一部の電子部品関連株に買いが入りました。中でも村田製作所は25日に大手証券会社が目標株価を引き上げたことも好感されて4.6%上昇しました。また、日立化成(4217)はかねてから同社の売却先を検討していた親会社の日立製作所(6501)が総合科学メーカーの昭和電工に買収の優先交渉権を与えることを決定したとの一部報道を受けて、買収価格が足元の株価を上回ることが期待されて15.4%上昇しました。一方で昭和電工は、買収に向けて新株発行を伴う資金調達が実施されるとの観測や株式希薄化への懸念から6%下落しました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、米国の主要指数が史上最高値を更新したことを受けて上昇しました。前場で中国商務省が米中貿易協議について「第一段階合意に向けて双方が対話を続けることで合意した」とコメントしたことが報じられるとドル円は一時109円台をつけ、日経平均は一時年初来高値を上回りました。米中交渉進展への期待が高まるなか、結果的に上げ幅を縮めて上ヒゲを作った格好となった日経平均が明日以降終値でも年初来高値を上回れるかが注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)