足元でマザーズ指数が優位になる動きが
前回のコラム「来週は例年通り株高か?」で、2003年以降、日経平均の11月末を含む週間の騰落率の実績が、すこぶる好調だったことをご案内しました。
一方、マザーズ指数も同じで、2003年以降、下げた年は2004年と2016年しかなく、上昇した14年間の平均上昇率は4.97%になります。マザーズ指数における2003年以降の全週間上昇平均の3.58%や、日経平均の上昇した15年間の平均上昇率である3.42%を大きく上回る強いパフォーマンスとなってきた経緯があります。
実際、ここにきて、マザーズ指数が強くなってきました。日経平均をマザーズ指数で割った相対指数(図表1)は上昇基調にあって、大きなトレンドは依然として、日経平均の優位性が続いていますが、足元は頭打ちとなり13週移動平均線をやや下回るまで低下しています。
【図表1】日経平均をマザーズ指数で割った相対指数(2015年1月6日~2019年11月22日)
これまで13週移動平均線を下回ると、しばらく低下が続き、マザーズ指数が優位になることが多かった点に、今回も注目してもよいのではないかと思います。
先週のマザーズ指数は9月の戻り高値を上回る
年初来の日経平均の上昇率15.4%に対して、マザーズ指数は9.4%と出遅れ感が顕著である中、先週のマザーズ指数は9月の戻り高値を上回り、安値水準を切り上げるトレンドになりつつあります。
今週もアノマリー通り、さらに上昇すると、12月以降IPOが増加することもあり、市場全体の活況につながる可能性はあるとみています。