今週から3月決算企業の中間配当支払いが始まる

株式市場で今週の話題の1つになっているのが、3月決算企業の中間配当の支払いが始まることです。中間期末となる9月末だからといって中間配当がすぐに受け取れるものではなく、そこで権利が確定するだけで、実際配当金が支払われるのは2ヶ月~3ヶ月先になります。

今週からその配当金が支払われるタイミングに入るため、市場への再投資による株買いになれば、相場へのポジティブな要因になるといったつながりになります。

支払いのピークは12月2日の約1兆2600億円。今回の支払い期間では、ETFやパッシブ連動資金による再投資分を除いて、5兆円弱程度の規模になるそうです。もちろん、大半が再投資に回ることはあり得ないことですが、心理的な下支え要因にはなりそうです。

日経平均の11月末を含む週間の騰落率は実績好調

ちなみに、今年だと来週にあたりますが、日経平均の11月末を含む週間の騰落率の実績をみると、すこぶる好調なことがわかります。

【図表1】11月末を含む週間の騰落率の実績(2003年~2018年)
出所:QUICK Astra ManagerよりDZHフィナンシャルリサーチ作成

例えば、日経平均がバブル崩壊後に初めて8,000円を割り込んだ2003年以降、2018年までの16年間でみると、11月末を含む週間で日経平均が下げた年は2015年しかありません。上昇した15年間の平均上昇率は3.42%と好成績となります。

2003年以降11月末を含む週間の上昇率が高い

これを同じようにマザーズ指数でみると、11月末を含む週間でマザーズ指数が下げた年は2004年と2016年しかなく、上昇した14年間の平均上昇率は4.97%になります。ただ、ここではマザーズの話を進めるのではなく、日経平均に話を戻したいと思います。

日経平均は2003年以降、週間で上昇したのは488週間ありました(下落した週は391週間)。その平均上昇率が2.08%なので、相対的に11月末を含む週間のパフォーマンスがよいことがわかります。

しかも、2003年以降に週間で上昇した488週間の上昇ランキングをみると、上位20位の中に、11月末を含む週が4つ(2位の10.36%、6位の7.60%、12位の5.92%、19位の5.31%)入っているのも興味深いデータです。足元、日経平均は年初来高値更新中ですが、来週の動きが気になるところです。