【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27681.24  △6.44 (11/8)
NASDAQ: 8475.31  △40.80 (11/8)

1.概況

先週末の米国市場はウォルト・ディズニー(DIS)などの好決算を支えに小幅続伸となり主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。ダウ平均はトランプ米大統領が追加関税の段階的撤廃で米中が合意したとの中国政府の発表を否定したことで一時は95ドル安まで下げるなど軟調な展開が取引終盤まで続きましたが、引けにかけて持ち直すと結局6ドル高の27,681ドルとなり前日に続いて史上最高値を更新して取引を終えています。

また、S&P500株価指数も7ポイント高の3,093ポイントとなりこちらも前日の史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指も40ポイント高の8,475ポイントとなりこちらは5日に付けた史上最高値を3日ぶりに更新しています。

2.経済指標等

11月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は95.7と前月から上昇したものの市場予想を下回りました。9月の米卸売在庫も前月比0.4%減となり市場予想を下回りました。米卸売売上高は前月比変わらずとなりこちらも市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや情報技術、素材など8業種が上げました。一方でエネルギー、公益事業、不動産の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ウォルト・ディズニーが決算で1株利益が市場予想を上回ったことで4%近く上げ、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、小型カメラのゴープロ(GPRO)が決算で売上高が市場予想を上回ったことで6%近く上昇しました。一方で最高経営責任者(CEO)が退任を発表したうえ、利益の見通しを下方修正した衣料品大手のギャップ(GPS)が7%以上下げています。さらにボーイング(BA)が2%近く下げています。サウスウエスト航空(LUV)が2度の墜落事故を起こしたボーイングの737MAXの運航停止を来年3 月まで延長する方針を発表したことが嫌気されました。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.03%高い1.94%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は先週末の米国市場で主要3指数が揃って小幅ながら史上最高値を更新したことから堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,500円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)