東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は51円高の2万3303円と続伸しました。TOPIXも小幅に上昇しましたが、JPX日経400や東証2部指数、マザーズ指数などは下落しました。前日の米国市場でダウ指数が最高値を更新したことやドル円が109円台まで円安に振れたことを受けて、日経平均は91円高の2万3343円と続伸して寄り付きました。為替がやや円高に振れたことなどからじりじりと上げ幅を縮めた日経平均は一時5円安まで下落しましたが、その後は小幅に持ち直して11円高の2万3263円で前場を終えました。後場に入ってからも小幅なプラス圏で膠着状態が続いた日経平均は、14時以降やや上げ幅広げると結局51円高の2万3303円で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆4823億円でした。
東証33業種はパルプ・紙や鉄鋼、海運業などの24業種が上昇した一方で食料品や情報・通信業、精密機器などの9業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が1.2%下落したほか、NTT(9432)やソニー(6758)、東京エレクトロン(8035)、キーエンス(6861)が下落しました。中でもNTTは5日に発表した上期営業利益が減益となったほか、期待されていた自社株買いが見送られたことなどから売りに押されて3.6%安となりました。一方でソフトバンクグループ(9984)や三菱商事(8058)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、トヨタ自動車(7203)、武田薬品工業(4502)は上昇しました。
そのほか材料が出たところでは、1日に上期決算が減収減益となったことを発表したシャープ(6753)について、国内大手証券が投資判断と目標株価を引き上げたことなどから買いが入り13.5%高で年初来高値を更新しました。また、味の素(2802)は本日14時に発表した上期決算で四半期利益が前年同期比で60%減少したことや、通期の純利益見通しが従来予想から大幅に下方修正されて市場予想を下回ったことが嫌気されて決算発表後に急落し、5.7%安となりました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日本市場は、日経平均が一時マイナスとなるなど利益確定の売りに押される場面が見られました。5日に発表された米ISM非製造業景況感指数が市場予想を上回ったことやダウ指数が史上最高値を連日更新したことを受けて米景気減速への警戒感が和らいでいる一方で、高値を警戒する見方もあり日経平均が上昇を続けられるかが注目されます。また、本日は引け後に国際石油開発帝石(1605)やSUBARU(7270)、ソフトバンクグループなどの決算が発表されています。
(マネックス証券 プロダクト部)